忍者ブログ

+dilagare+プチオンリー主催中。

女性向き(BL等)、腐女子向け。『家庭教師ヒットマンREBORN!』の二次創作が中心です。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

  • 2024/05/19/03:04

『愛ある故の、いとなみです』ムクツナ&ヒバ

『愛ある故の、いとなみです』 A5/オフ本 60P 700円 2009/02/01発行 18禁
※18才未満(高校生不可)は購入できませんので、ご注意ください。

[愛ある故の、いとなみです・表紙サンプル]
↑背後注意!

1部は最初は幻覚で女の子にされて。
2部は実際に二人で。
3部は雲雀さんも加わり三人で。
女体や、淡いスカトロチックな内容や、DVを連想させる描写が有ります。
こういったものが苦手な方はご注意ください。

ドエロ本を目指した一冊。でもどちらかと言うとマニアック本・・・。

ゲストに「Stella Cascata」の椿山莉乃様をお出迎え。

拍手





「幻術によりて」(第一部冒頭)

いつもの放課後。
その日はたまたま一人での帰り道だった。
山本は部活、獄寺君はダイナマイトの仕入れ。最近時々一緒に帰れるようになった京子ちゃん達やハルは自分感謝デーの為にケーキ屋さんに。そんな久しぶりの一人での帰路であった。ダメツナと呼ばれ、リボーンが家庭教師に来るまでは日常的な光景だったというのに、一人での帰り道は酷く寂しかった。
(そう言えば…)
寂しいといえば、彼はどうしているだろうか。
そんな風に思い出していると一人で居るせいか、彼の人物の声が聞こえる気までしてきた。
「綱吉君」
「そうそう、こんなふうに……て、えぇ!?」
聞こえるはずの無い声に驚いて顔を上げれば、つい今しがた考えていた六道骸が、目の前に居た。
「む、骸!?」
「はい?」
驚いて呼びかけると、さも当然のように返されこちらが逆に戸惑ってしまう。
「え!?へ?ふへ!?」
あまりの事にどもって居ると、あきれたようにたしなめられる。
「落ち着きなさい」
ため息をつきながらの言葉に、口を閉じるが誰のせいだと思っているのか。いや、こいつはこういう奴だったと、それまでの気分を払拭させブチブチと口の中でのみ文句を唱える。
進出奇抜にして唯我独尊が目の前の人物、六道骸の専売特許だった。考えるだけ無駄と辺りを見渡せば、いつもより静かなことに気が付く。
普段ならここで犬が騒がしく怒鳴り上げ、千種が「めんどい」とたしなめる。だが、今日は二人の気配がしないのだ。
「ああ、千種と犬は置いてきました」
いつも三人で現れるのに、珍しい事もあるものだ。そのことも有って、今日は骸の出現にいつも以上に驚いたのだと気付く。
いつも三人一緒に現れるから騒がしく、雲雀さんがすぐに見つけて戦闘を始めるのだ。普段なら嬉々としてトンファーを振るう雲雀であるが、こと骸たちが相手の時は普段以上に殺気立っていて怖い。骸一人での出現がこんなに静かなら、いつも一人で来れば静かなのにと思ってしまう。
もっとも、女子達はそんな雲雀の殺気よりも、この時ばかりは群れて雲雀さんの戦う姿を見られるのと、あの雲雀恭弥と渡り合える黒曜中の制服を着た美少年を観賞することが出来て嬉しいらしく、骸達の訪れを心待ちにしている。
女子ってスゴイ。
そう思ったことは記憶に新しい。
「今日は、綱吉君にお願いしたいことがありまして。聞いてくれますか?」
にっこりと微笑まれて、ついドギマギしてしまう。綱吉の周りは美形率が高いが、その中でも特に大人の雰囲気をただよわせる骸の顔には弱いのだ。
(骸が俺に頼みごとだなんて…)
そう、思うと嬉しくてつい内容も聞かずに頷いてしまった。
後悔は常に後からやってくる。
その事を実感してしまうとは気付かずに…。




「愛故の、」(第三部抜粋)

それは、突然であった。
無事に一日の授業を終え、帰宅の準備をしていた時の事。放課後を告げる校内放送の音楽が途切れ、呼び出しがかかる。
『2年Cクラスの沢田綱吉。今すぐ一人で応接室に来るように』
それだけを簡潔に告げて、途切れた放送にクラス内がシーンとなる。
応接室といえば、並盛の支配者・風紀委員長の根城であり、たった今呼び出しを告げた声も委員長の雲雀恭弥その人であったからだ。
どこと無くいつも以上に険を含ませた声音も、クラスメイト達の不安をあおる一因であった。
風紀委員長の言葉は絶対である。初めから、無視することは考えられないし出来る筈もないが、それでもつい心配になったのだ。
呼び出された相手がダメツナと呼ばれながらも最近では妙に応援せずにはいられない程、頑張っている綱吉だからだ。
以前とは違い、小さいながらも一生懸命な姿は密かにクラスメイトの庇護欲が向かう対象である。
他クラスにも時折、綱吉を気に掛け教室を覗きに来る者も多いのだが、今のところその事実に本人は気付いていない。
そんなクラス中の想いを代弁するかのように、綱吉の親友である山本が声をかける。
「ツナ、一緒に行こうか?」
しばらく唖然としていた綱吉であったが山本の言葉に苦笑する。
「たぶん、大丈夫。それに、一人で来いって言われちゃったし」
ありがとうね、先に帰ってて?との言葉に山本と側に控えていた獄寺は仕方なしに頷きかえした。
一応は守護者である雲雀が綱吉に酷い危害を加える事は無いと判断した事と、綱吉自身が既に雲雀相手に引けをとらないほど強くなったことを知っていた為だ。
それでも、万が一には携帯に連絡ください!と念を押す二人に、過保護すぎだよと綱吉はため息をついた。
雲雀が意味も無く綱吉を呼び出すことは無い。あれでも並盛の支配者なのだ。暇つぶしに、戦闘を仕掛けられることはあってもそれ以外の無駄な行為はしない。
それに二人も知っているとおりリボーンの教育によって強くなった綱吉は、よほど不足の事態が無い限り、雲雀相手にも遅れをとることは無い。
(先週の遅刻のことか、昨日の提出期限が遅れた「生活改善アンケート」についてのことか…)
でも、何もよりによって今日呼び出さなくても良いではないか。
そう思うが綱吉は、目を閉じてお腹に数秒手をあてると、深呼吸した後で意を決して応接室に向かった。
 
 
PR
<<< PREV  → HOME ←   NEXT >>>
 更新履歴
02/22 [ Other ] OFF活動
12/27 [ Other ] OFF活動
12/27 [ Other ] OFF活動
M E N U