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女性向き(BL等)、腐女子向け。『家庭教師ヒットマンREBORN!』の二次創作が中心です。

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  • 2024/05/19/05:01

バレンタインの翌日

リボとツナが幼馴染です。
青臭い感じを目指したけど、どうなんだろう・・・。

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定刻どおりに目が覚める。いつものように手早く身支度をして、キッチンに行く。 中学生の身の上ながら独り暮らしだが、問題は無い。身の回りの事は自分で済ませられるし、他者が側に居るのは煩わしいだけだ。

簡単な朝食の支度をしてエスプレッソを淹れる。
朝の一杯は欠かせない。

その時、チラリと視界の端をカラフルな色が掠めたが無視する。

毎年恒例な事だ。
チョコレート自体は嫌いではない。だが、安物や素人の手作りを好んで口に入れたいものではない。
本来なら可燃ゴミに直行させたいところだが我慢する。
不必要な物が身近に置かれているのは不快だが、この不快感を我慢すれば幼馴染みがこれ等を片付けるのを手伝いにしばらく部屋に通ってくることが確定している。

中学に入り、今まで自分しか居なかった幼馴染みの傍には邪魔な奴等が集まってきた。学校や休日に出掛けるとなると必ず彼等も付いてくるし、平日でも放課後にアイツの部屋で宿題をすることなどザラだ。
子供の頃のように、二人っきりになれる機会は少ない。

だが、この時期だけは違う。

大量に贈られたチョコレートは、とても一人で消費できる量ではない。すぐさまゴミ袋に入れようとしたオレをアイツはひき止め、「せめて一口だけでも食べてやれ」と言われ、渋々ながら承諾した。そして、勿体無いからと残りの分は出来る限りアイツが引き受け、この時期に二人っきりでオレの部屋でチョコレートを食べながら過ごすことが恒例になった。
オレがこの家に、他人を入れたがらないのを知っているため、邪魔な彼奴等もいない。

男のくせに甘いものを好む幼馴染みは、苦でもないようで逆に嬉々としてチョコレートを食べる。その姿をを思い浮かべると、顔が緩むのが解る。
…アイツの傍にはオレだけが居ればいいのに。

そんな事を思いながら、エスプレッソの最後の一口を飲み干す。
上着を羽織り、学生鞄を手に取り家を出る。

隣家の幼馴染みの家に向かう。
あの煩い二人は今日もアイツの家の前に、迎えに来ていた。
方向が違うと言うのに毎度ご苦労な事だ。

二人揃って家の前にいるのはいつもの事だが、今日は様子が違っていた。
普段ならアイツが出てくるまで騒がしく喧嘩でもしてると言うのに、今日は大人しい。
互いに別方向に顔を背けてはいるが。
「…チャオッす。山本、獄寺」
声を掛けると、ようやく二人は同じ方向に顔を向けた。
「おはようございます。リボーンさん!」
「おっす!」
いつもの挨拶がかけられる。だが、今日は二人とも何とはなしに声が弾んでいた。
いぶかしく思いながら問おうとすると、玄関のドアが開き幼馴染みが出てきた。
「お待たせ!」
今日も寝坊したのだろう。どうしようも無いくせっ毛を跳ねさせてツナがヘニャリとわらう。
その顔を見て、オレが声を掛けるよりも先に二人がツナに声をかけた。

「おはようございます沢田さん!昨日はチョコレートをありがとうございました!うまかったです!!」
「おはよ、ツナ!あれ、手作りだろ?すんげーうまかったぜ!」

その言葉に固まる。
…ツナの手作りチョコレート?

「手作りって言っても、チョコと生クリームを混ぜて型に入れただけだけどね」 

何とはなしに答え、歩き出したツナを凝視する。
獄寺と山本の反応を見れば、二人がバレンタインにツナの手作りチョコを貰ったのは明白だ。
後で解ったことだが、二人に乞われ喧嘩をひかえることを条件に作ったらしい。そのついでに、風紀委員の雲雀や同じクラスのコロネロやラル、バイパーにヴェルデそしてスカルまでもツナの手作りチョコを貰っていた。
ツナの周りで貰って無いのはオレだけのようだ。


放課後、オレの家に来たツナを問い詰める。
「おいこらツナ!何で彼奴等に手作りチョコをやってオレには無いんだ!!」
「え?だってリボーン、手作りチョコ嫌いでしょ?それに、コレだけ貰ってればもうチョコなんて見たくもないかと思って」
目の前には依然、高く積み上げられたチョコレートの山が鎮座している。毎年、二人がかりでも1ヶ月はかかる代物だ。
確かにもうチョコなんて見たくもない。だが、ツナの手作りチョコなら別だ。
「そんな事より、早く食べちゃおうよ。いつまで経っても減らないよ?」
暢気な顔をしてのたまうツナに頭の中で何かが切れる音がする。


「こんのダメツナが――――――――――!!!」

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
余ってた手作りチョコも全てランボやイーピンに食べられて無いと知ったリボーンはこの後、ツナにチョコをアーンして食べさせて貰って、ようやく怒りを納めたようです。
そして、バレンタインのチョコレート作りは恒例に(笑)。

ちょとリボーンの性格が悪いかもと思ったけど、思春期ど真中の子の思考なんてこんなものでしょうと。
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