忍者ブログ

+dilagare+プチオンリー主催中。

女性向き(BL等)、腐女子向け。『家庭教師ヒットマンREBORN!』の二次創作が中心です。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

  • 2024/05/19/03:35

リボーンの場合・前編

 
 

穏やかな昼下がり。
本日の執務を終え昼食を食べた後、シエスタを取る為にリボーンと綱吉は庭園の奥にある東屋に来ていた。
シエスタ。昼寝をすると言う習慣を、綱吉はイタリアに来て初めて知った。
もちろんリボーンは日本に居る時もしていたのだが赤ん坊ゆえの行動と思い、昼に睡眠を取ると言う生活様式があるとは考えなかったのだ。
だが、慣れるにつれて綱吉はシエスタをすっかり気に入ってしまった。
午前中は重要な書類を扱い、午後からはそれに腹に色々なものを抱えた同盟ファミリーや取引先との交流が入る時もある。どれも頭と直感をフル回転させながらの業務だ。特に午後は休憩を思うように取る事もままならない。
そんな午前と午後との間に取る睡眠は、綱吉の鋭敏になった神経を落ち着かせ効率の向上に役立った。
また、リボーンの存在も大きかった。

東屋に置かれた大振りのカウチにリボーンと二人で寝転がる。
木漏れ日から差し込む日差しと、吹き抜けるそよ風が気持ちいい。
昼食後の満腹感も手伝い、幸せな気分で隣のリボーンを抱きしめる。
昔は少し触れるだけでも投げられた固められたりと拒絶されたが、綱吉が成長するにしたがって触らせてくれるようになった。
今では綱吉のほとんどの行動を許容してくれるている。
特にシエスタの時間は、使用する寝具類が小さい為かリボーンは綱吉の好きなように触らせてくれた。また、リボーンも綱吉に対して可愛いスキンシップを取ってくれるのだ。

抱き寄せると素直に胸の中に納まり、首筋に顔を埋めてくる。少し、髪がくすぐったいが我慢していると、悪戯なリボーンは綱吉の首筋をペロリと舐めた。
途端に我慢できなくなり「こら」と叱り、リボーンの髪をかき混ぜる。お返しに小さなリボーンの手で綱吉の髪もぐしゃぐしゃにさせられたが、元より寝転がっている体制のため乱れており問題は無い。お互いのぐしゃぐしゃになった髪にクスクスと笑い合いう。
リボーンの額に口付けると、リボーンはお返しに綱吉の頬を撫でて鼻のてっぺんにキスをしてくれた。小さな唇からのぞく歯が可愛らしい。
互いの額を合わせ見詰め合うと、リボーンが綱吉の手を引き寄せそっと口に含む。まるで、乳を強請るかのようなしぐさに綱吉の胸は高まった。
「リボーン、大好きだよ」そう言えば、リボーンも「オレもだぞ」と返してくれる。
その言葉に幸せそうに微笑むと、綱吉は目を閉じた。

リボーンは可愛い。
くりっくりの真っ黒なおめめに、小さなおてて。すべすべの頬に、柔らかな髪。動きすらも可愛く、その全てが綱吉を魅了した。
殺伐とした潤いの無いストレスばかりの生活の中で、リボーンとのふれあいが唯一の癒しであった。
また、リボーンは変わらない。
綱吉の身辺はずいぶんと変化した。
日本からイタリアへ。一般人からマフィアの世界へ。中学以来の友人達は部下となり、殺戮と喧騒の世界に身を投じた。・・・そうさせたのは綱吉自身だ。
綱吉自身もずいぶんと変わった。常にオーダーメイドのスーツを纏い、何億という金額を書類一枚で動かし、人の命ですらも左右出来てしまうようになった。

だがリボーンだけは変わらない。変わらずに接してくれる。
それが綱吉にとって何よりも嬉しかった。

綱吉は、そんなリボーンとの生活がいつまでも続くものだと信じていた。

 

 


綱吉の規則的な寝息を聞き、リボーンは目を開けた。
綱吉はすっかり寝入ってしまい、起き出す気配は無い。その事に安堵し、だが寂しさを感じたがリボーンはその思いを振り切り、心地よい綱吉の腕の中から抜け出した。
この日、リボーンは一つの覚悟を決めていた。
結果によっては綱吉を悲しませる事になるかもしれない。それでも成さなければならなかった。
自分の為に。
これはエゴだ。
だが、もう決めてしまった。自分と、そして綱吉の為に。
静かに、そっとツナの唇に己のそれを重ねると、その場を後にした。
 

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

リボーン編!思っていたよりも長くなった為ここでいったん区切ります;;。他の子はもっと短くなる予定・・・は未定;;。
多分、前後編になるのはリボーンだけだと;。

拍手

PR
<<< PREV  → HOME ←   NEXT >>>
 更新履歴
02/22 [ Other ] OFF活動
12/27 [ Other ] OFF活動
12/27 [ Other ] OFF活動
M E N U