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エスプレッソのバリエーション
バリエーションドリンクに用いられる場合には、エスプレッソは「ショット」 (shot) という単位で数える。
■カフェ・ラッテ カフェ・ラッテ(Caffè Latte)
「コーヒー・牛乳」と言う意味のイタリア語。より正確には「カッフェ・ラッテ」となるが、イタリア語ではカッフェッラッテ(Caffellatte)と続けたり、カッフェ・エ・ラッテ(Caffè e Latte:「コーヒーと牛乳」)とも言う。イタリア・ヴェネツィアにある喫茶店カッフェ・フローリアンが発祥の地。
イタリアではコーヒーと牛乳を混ぜていればカフェ・ラッテであるが、コーヒーは一般的にエスプレッソ形式で供されるので、カフェ・ラッテもエスプレッソ+牛乳の組合せである。日本でもエスプレッソを用いたものを「カフェ・ラッテ」と言い、カフェ・オ・レと区別している場合が多いようである。
■カフェ・オ・レ (仏語:café au lait)
フランスで好まれるコーヒーの飲み方。仏語を英語に直訳すると"coffee with the milk"となり、日本語だと「牛乳入りコーヒー」となる。
濃く入れたコーヒーと熱い牛乳同量を、大き目のカップに同時に注いだもの。持ち手のないカップ(カフェ・オ・レ・ボウル)で供されることが多い。
フランスの家庭では主に朝食時に供され、大きめのカップはパンをカフェ・オ・レに浸して食べるのにも向いている。
■カプチーノ(cappuccino)
イタリアで好まれているコーヒーの飲み方の1つで、陶器のコーヒーカップに注いだエスプレッソに、クリーム状に泡立てた牛乳を加えたものをいう。
イタリア語の本来の発音は「カップッチーノ」に近い。好みによってシナモンやココアパウダーで風味付けすることもある。
■カフェ・マキアート (caffè macchiato)
1ショットのエスプレッソに少量のフォームドミルク(蒸気などで泡立てた牛乳)を注いだものである。
マキアートとは、イタリア語で「染み」と言う意味で、エスプレッソに注いだミルクの跡が染みの様に見えることから名づけられた。
本来はエスプレッソにスプーン1杯程度のミルクを落としたものであるが、カフェによってはエスプレッソとミルクを1:1の割合で加えたりとばらつきがある。
■キャラメル・マキアート
カフェラテをキャラメル味の”シロップ”で味付けした飲み物である。
スターバックスのキャラメル・マキアートは、ヨーロッパのいわゆる”マッキアート”(上記参照)ではなく、カフェラテにバニラシロップを加え、更に上からキャラメルシロップを回しかけた飲み物である。
使われるシロップは、当初ヨーロッパでカクテルやソーダに入れる冷たい飲み物のために開発されたもので、シアトルを基本にラテをアメリカナイズさせるために改良され、熱に強いものになって現在フレーバード・ラテに使用されている。
■カフェ・モカ(café mocha、caffe mocha)
エスプレッソ、チョコレートシロップ、スチームミルクを混ぜた飲料。
チョコレートとミルクの代わりにココアを使うこともある。ホイップクリームなどをトッピングすることが多い。
単にモカともいう。本来、「モカ」とはモカコーヒーのことで、チョコレートは使っていないが、チョコレートの風味があるといわれる。カフェモカは、チョコレートを入れることでその風味に似せたものである。
アメリカ生まれの飲料であるが、イタリア風を意識しており、コーヒーにはエスプレッソを使うのが本式である。
■カフェ・コレット (Caffè Corretto)
エスプレッソに少量の蒸留酒を加えた飲料である。「コレット」はイタリア語で「正しい、味を良くした」の意味を持つ。
一般的にはグラッパ※1(ブドウの搾りかすを発酵させたブランデー)が使われることが多いが、アマレット(アーモンドの香りをもつリキュール)などの他の蒸留酒を使うこともある。
※1
グラッパ(Grappa)はイタリア特産の蒸留酒で、ブランデーの一種。
ワインを蒸留して作る一般的なブランデーとは違い、ブドウの搾りかすを発酵させたアルコールを蒸留して作る。多くは樽熟成を行わないので無色透明であるが、ブドウの香りを程よく残す美酒。アルコール度数は30~60度。香り付けしたものもある。
イタリアではポピュラーな酒で食後酒としてよく飲まれ、バールにも置かれている。 グラッパは度数が高いためリキュールを作成する際にも使用される。
EUの法律でグラッパと呼べるものはイタリアで作られたものと決められている。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』