忍者ブログ

+dilagare+プチオンリー主催中。

女性向き(BL等)、腐女子向け。『家庭教師ヒットマンREBORN!』の二次創作が中心です。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

  • 2024/05/19/09:23

バレンタインの結果

綱吉高校時代。

バレンタイン話を上げれなかったので、ホワイトデー後日談を追加してUP。
日記に載せた時は、まだイタリアでは14日だったんだ…!

拍手











何でこんな事に。

それがこの日、綱吉の一番の感想となった。

 

 

 

バレンタインデー

それは、女の子が好きな相手にチョコレートと共に想いを告げられる日。
最近では“友チョコ”や、“逆チョコ”など女の子ばかりの日では無くなってきてはいるが、乙女の一大イベントに違いはない。
そのバレンタインの前日、綱吉が中学の頃からすっかり住み着いて居候どころか家族同然のイーピンやビアンキはもとより同級生の京子ちゃんやハルといった女性陣は、綱吉の家でチョコレート作りに余念がなかった。
彼女達からチョコレートを貰えるようになり、綱吉にとってもバレンタインデーは楽しみな日である。義理とはいえ、本命の京子ちゃんからバレンタインチョコを貰えるのだ。多少、ビアンキのポイズンクッキングで死にそうな目にあおうとも、某ご先祖関連や戦闘狂の先輩や世界制服を企む傍迷惑な隣町のパイナップル、更には意外に好戦的だった友人達のお陰で、日常的に死闘を繰り広げる羽目になっている身としては些細な運動にしかならない。
そんな訳で彼女達が無事、美味しそうなチョコレート菓子を作り終えて帰っていったのを見送った後、翌日を楽しみに機嫌良くイーピンやランボの相手をしていたのだが、ふとちょっとしたイタズラを思いついてしまった。

「かーさん、まだチョコレートって残ってたっけ?」
その一言が全ての始まりだった。

 


翌日の、バレンタインデー。今年は運悪く土曜日であったが、綱吉達の通う並盛高校は補習や課外授業などで学校に来ている生徒は多かった。
例により、何かとモテる獄寺君と山本の前にはチョコレートの山と男子生徒達の嫉妬の視線。
もちろん、綱吉も学校のマドンナ京子ちゃんからチョコレートを受け取った事で、クラス中の視線が突き刺さったが二人の比ではない。
因みに、京子からチョコを受け取った際の、女子の視線の意味に気付かない綱吉は、未だにダメツナ呼ばわりされているのは致し方ないだろう。

授業開始のチャイムが鳴り、超モテ組二人の前から女の子が引いた隙に綱吉は昨日準備したものを取り出した。

「獄寺君、山本。ちょと口開けて」

そう綱吉に言われ、素直に開けた二人の口にまあるい塊を放り込む。
その瞬間に拡がった特徴的な香りと優しい甘味にビックリした二人だが、口の中の物を吐き出すこともできず、かといって急いで飲み込むこともできずに目を見開かせた。

「モテモテの二人に、今日一番に俺の手作りチョコをプレゼント!」

そう言ってすぐさま自分の席に行ってしまった綱吉は、耳まで真っ赤になった二人を見る事は無かった。
例年、バレンタインの二人の様子を見てきた綱吉は、女子が二人を血眼になって追い回す、その一種異様な光景に同情を覚えても羨ましいと思ったことはなかった。だが綱吉も男だ。不特定多数からモテてみたいと、思ったことはある。
それを実現させちゃってる二人に対する意趣返しに、今年一番最初に口に入れるバレンタインのチョコが男の手作りという残念な事実と、日頃の感謝を込めてのチョコレートをプレゼントを兼ねた今回の行動であった。
二人にとっては残念なんて事は微塵もなかったが、一部の男子の憂さは晴れたようであった。もっとも、思いがけない綱吉からの手作りチョコレート(しかも、綱吉の手から口に運んで貰えたのだ)に舞い上がった二人には関係の無い事であった。

そのちょっとした思いつきを聞き付けた、意外と甘党の戦闘狂の風紀委員長とチョコレート好きのパイナップルに襲撃された(むろん、綱吉の手で二人の口に運ぶ事を強要された)事以外は概ね好評で、モテない男子一同にもおおいに歓迎された。
最終的には、綱吉手ずからチョコレートを食べさせて貰った獄寺君や山本、風紀委員長に隣町パイナップルから、頬を染めて「ホワイトデーは期待してろよ(な)」と言われ、その日を終えた綱吉であった。

上手くいった、ちょっとしたサプライズに機嫌良く家に帰った綱吉はそこで最大の過ちを侵してしまう。

優雅にエスプレッソを飲み、何人もの愛人を持つ家庭教師のリボーンにも、同じようにチョコレートを食べさせた後「ホワイトデー、期待してるからな」と言ってしまったのだ。
一瞬の後にニヤリと笑い「期待してろ」と男前に言い放ったリボーンが、普段は絶対に大人しく無防備に口を開けることなど無い事を綱吉は失念していた。

それから1ヶ月、報復も何もなかったのだ。忘れるなという方が無理である。

だが、無情にも約束の日は近づいてきていた。
13日の金曜日(!)を終え、日付が代わる直前に意識が途切れたと思ったら豪華な一室のダブルベッドの上にシルクのバスローブ一枚で寝かされていた。
卓上の電子時計を見ると14日の0時を少し回ったところであった。…たった数分で状況が一変するなどあり得ない。唯一思い当たる節は、一つしかない。

「気が付いたか?」

そう声を掛けられ振り向くと、これまたバスローブ姿の家庭教師様。想像していたが、想定できなかった状況に気が遠くなりかける。
だが、嫌な予感が綱吉に意識を保たせる。ここで気を抜けば後がない気がするのだ。しかし無情にも、綱吉の行為は意味をなさなかった。

「約束のホワイトデーだ。たっぷりネッチョリお返ししてやるぞ」

ちょうど、このイタリアじゃあ今からホワイトデーだしな、との言葉と共に首筋をウッソリとなぞり上げられた綱吉に抵抗する術は残されてなかった。

この日、リボーンの言葉通りにたっぷりネッチョリ“お返し”をされた綱吉は、その後友人達に手作りチョコレートを振る舞うことは無かったという。


++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
15日のAM3:00頃に「イタリアではまだ14日だ!!」とギリギリ投下した物を加筆修正。
・・・と言っても、あまり変わってませんが;;。
因みに、高校時代のツっ君は凡庸ながらも先生に鍛え上げられフェミニストな為、女の子に人気だと思います。でも、京子ちゃんが居るので誰も声をかけられないという(笑)。
あと、リボ様の“お返し”は皆様のご想像にお任せしますww。

PR
<<< PREV  → HOME ←   NEXT >>>
 更新履歴
02/22 [ Other ] OFF活動
12/27 [ Other ] OFF活動
12/27 [ Other ] OFF活動
M E N U