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女性向き(BL等)、腐女子向け。『家庭教師ヒットマンREBORN!』の二次創作が中心です。

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  • 2024/05/19/05:58

風邪

十年後。

胃腸風邪の話。・・・症状は穐吉の実例を元に書いてます;;。

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以前から時折痛みを訴えていた胃が、急激に痛みだしたのが昼過ぎ。

その痛みが腹部全体に拡がり、気分まで悪くなりだしたのが夕方。

痛みで動けなくなり、そのまま横になって気が付いたら、夜になって熱が出ていた。


「風邪だな」
至急、呼び出されたシャマルの答えは簡潔だった。
こんなに痛いのに?下せるものはもはや何も無いと言うぐらい下したというのに、腹部に膨満感があり少しの移動で掻き回されるような痛みが断続的に腹全体を駆け巡るのだ。盲腸だと言われても納得するね、俺は。
「お前さん、前々から胃痛みを訴えてただろ。それだ。胃の炎症から菌が入ったんだ」
ああ、確かに胃の痛みを訴えていた。各方面から廻されてくる、守護者やヴァリアー、果ては虹の子供達が来る度に破壊した物などの請求書によって年がら年中苛まされているからだ。
いくらボンゴレが規模がある分収入があると言っても限度がある。年々大きくなる金額に、そろそろ遣り繰りが厳しくなってきた。世界遺産なんて壊してくんじゃ無い!・・・もうそろそろ、スカルとヴルディーのファミリーにも請求書まわして、ウチ(ボンゴレ)の連中のは給料から差っ引いても良いよね。
最近ではそれ以外にも問題が持ち上がってきたと言うのに・・・。

現実でも薄笑いを浮かべ、あらぬ方向に視線をさ迷わせはじめた綱吉にシャマルは同情的な眼差しをおくりつつ、言うべき事は言っておく。
「おら、薬を飲んでおけ。基本的に解熱鎮痛剤は痛みと熱が下がるまで、抗生剤は1週間、朝夕食後な。胃薬は毎食後にまずは2週間、欠かさずに飲めよ。それ以降は様子見だ」
薬を受け取り飲み下す。
水ですら腹に入れると痛む今の状態で、食事は自殺行為だ。
案の定、薬を水で飲んだだけでも腹が痛み出した。
本当に、これだけの薬で治るんだろうか。シャマルを信用しないわけではないが、たった二錠と一服だけでは不安になるのだ、この痛みは。
だが、だからと言って鎮痛薬に慣れるわけにもいかなかったため、我慢する。常用化してしまうとまずい。目をつむり耐えていると、シャマルに頭を軽く叩かれる。


シャマルは今、俺の主治医と相談役をしてくれている。
本来なら女以外は診ないと言い切るシャマルだが、あまりの俺の不憫さに同情して受けてくれた。
生まれてこの方、女の子との接触が握手止まりなんて哀しすぎるってね。

そりゃあ、何度か京子ちゃんやハルを抱き上げはしたが、死ぬ気時の非常手段としてカウント出来ない。
マフィアのボスになって、女性と接触する機会は格段に多くなったが握手以上に進むことはない。何故ならば、守護者達がなんやかんやと文句を付けて阻むからだ。
最初はいぶかしみながらも納得してた俺だったが、ランボが口を滑らしたと同時に皆でいっせいにしてきた告白によって理解した。
・・・俺を守る為じゃなくて、俺に女性を寄り付かせないためにガードしていたのだと。
正直、理解したくなかった。だか雲雀さんまで婚姻届(同性婚はまだ認められていません!)とトンファーを突き付け「誰にするか選びなよ」と言ってこられたら理解するしかない。
彼らの感情がLIKEじゃなくてLOVEなのだと。
(因みにクロームがかつて霧のリング戦で行った俺へのキスは、骸の指示だったことが判明した)

この時以降、俺は必死になって頑張った。
ありとあらゆる女性との付き合い方や恋愛ハウ・トゥー本を読みあさり、出会いを求めて仕事を抜け出したりもした。すぐに連れ戻されたけど。
さらには愛人を二桁以上持つ、元家庭教師のリボーンに死ぬ気で教えを乞うたりまでもしたのだ。―――――実地で教えてやると言われ、遊ばれて終わっただけだった。・・・返せ俺のファーストキス。

そういった経緯の末、シャマルは俺の主治医兼女性の扱い方の相談役になったのだ。
多大なストレスをかけてくる周りの男共に比べ、あらぬ心配をしなくていいシャマルとの時間は唯一の憩いの時間となっていた。

現在も、シャマルの配慮のおかけで綱吉が居る室内はストレッサーの無い、快適な空間を保っていた。


ドオォーン

爆音と共に部屋が震動するまでは。
(・・・・・・ッ!ッグ!・・・っ!・・・ッッ!!!)
「おっおい!息しろ!息!息をはけ!」
震動によってもたらされたあまりの痛みに、一瞬アチラ側にイキかけるがなんとか持ちこたえる。

何があったんだ!!

「方向からすると西棟からか・・・。そういやぁ、あいつら誰のせいでお前さんが病気になったか言い合ってたな」

ははは、と乾いた笑みと共に言われる。
・・・誰のせいだって?
お前等全員のせいだろ―――――――!!!

この後おこる騒動と、回ってくるであろう請求書を思うと意識が遠退いていく。腹部の痛みは薬が効いたのか、意識が他にまわったためか感じない。
喉元から込み上がってくる鉄錆のにおいも感じない。感じたくない。


ボンゴレ十代目、沢田綱吉の風邪は当分治りそうもない。


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実際の症例をもとに書いております。
・・・あれは辛かった。穐吉は胃薬は1ヶ月飲みました。
ツナは、しばらくかかりそうですね(笑)。
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