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女性向き(BL等)、腐女子向け。『家庭教師ヒットマンREBORN!』の二次創作が中心です。

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  • 2024/05/19/09:23

ある休日と悩み

『F-16』の、かんた様に(勝手に)捧げさせていただきます!

15年後ぐらい。リボツナ?←虹
・・・ダイラタンシー。片栗粉の実験を見て、一回使ってみたかったのです;;。

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久々の休日。綱吉は屋敷の敷地内に立てられたガラス温室にいた。

ドン・ボンゴレとなって5年経った頃。
組織内は安定してきたが、他のマフィアからはジャポネーゼのお坊っちゃんと侮られ、ろくに出歩く事が出来ない。そんな時、綱吉のためにリボーンが用意してくれたのが、この温室である。

それ以来、屋敷から出ることの出来ない時や、安心して外を歩きたい時に重宝している。
何重もの防弾・耐熱ガラスとその間に流し込まれた、衝撃を受けると硬化するダイラタンシー流体を流し込んだその壁は、透明な見た目とは裏腹にミサイルですら跳ね返す強力な防御壁らしい。
実際、コロネロの拳でも叩き割られる事はなかった。

贈られた当初は、中学の頃に片栗粉の実験で遊んだ、次代に期待されてる素材と言われていた素材が、こうして開発・応用して身近に使われている事を感慨深く思ったものだ。


専用の庭師が丹精込めて綱吉の為だけにしつらえられた温室は、控えめながらも美しい花を咲かせている。
寒くなり始め、外出には厚手の上着が欠かせなくなってきたが、この温室の中では薄手のシャツ一枚で十分。
テーブルの上には、ドルチェにスコーンから、フルーツやクロスティーニと紅茶が並んでいた。
心地よい良い日差しの中、誰もが幸せだと思う空間の中にいた。

だが、こんな快適な空間の中に居るというのに、綱吉の憂いは晴れない。

腰が痛い。

今日のこの日が休日だというのに。・・・休日だからこそだろう、昨晩遠慮なく家庭教師様が掘ってくれたからだ。
こういう時に、普段は抑えてくれているんだなと解るが、全然嬉しくない。

腰が痛いため、運ばれたソファーの上に寝転びながら、行儀悪くクロスティーニを食べる。
最初は、朝食を用意されていたのだがまともに座れない綱吉を見かねた執事のスティーブンスがソファーを運ばせ、つまんで食べられる軽食を用意したのだ。
自分の都合のために、いちいち多人数の使用人がこの場を整えてくれる。未だに慣れないが、今のような状態ではありがたい。

出来れば動きたくない。と言うか、動けないのだ。
休日を部屋のみで過ごすのは流石に嫌だったので、せめて日に当たるためこの温室に移動してきたのだが、来るだけで精一杯だった。

 

自分と家庭教師が、どうしてこういう関係になったのか綱吉は覚えていない。

気が付いたら押し倒されていて、抱かれていた。
行為に全くといっていいほど痛みは無く、気持ちいいだけなのも問題だった。

え!?俺ってそんな素質あったの!?!?と絶望しかけたが、家庭教師の「ダメツナ、オレのテクのおかげに決まってんだろ」と言われ、テクってどんなんだよ!?とか言ってる内に話は反れた。何で自分が抱かれたのか解らないまま、また抱かれて、いつの間にか当たり前になっていた。

流石の自分もこれはヤバイだろ、と思いもしたが、女性を相手にするよりも楽で面倒が無く気持ちいい分、うやむやにしてしまった所もある(翌日の腰のだるささえなければ、だが)。・・・リボーンと関係が出来てから、愛人をつくれだとか見合いしろだとか言われなくなって一安心してしまのもある。
しかし、今更ながらに思う。何故、相手に不自由無くむしろ選り取り見取りのリボーンが自分を抱くのか。
男、しかも30を過ぎたおっさんを相手にするよりも、女性(しかも極上)を相手にする方が断然いいだろうというのに。
どうせなら二桁の大台に突入しそうな愛人さん達の所に行ってこいと言いたかったが、肝心な本人は今朝から仕事に旅立ってしまっていて居ない。
明け方近くまで綱吉を苛んでいたというのに、相変わらず化け物並みの体力である。
(しかも出かける時、鼻歌まで歌ってやがったぞ!)
もういい加減、おっさんの域に達しようと言う相手に何をやってんだか。て、ナニなんだが。

若気の至り?

まあ、あの時期は何でも興味有ることに手を出したがる時だと納得しかけて、要らない事まで思い出した。

ここ最近、知り合いからいろんな物が送られてきているのだ。
真っ赤なバラの花束に始まって、アクセサリーに宝石、高性能のサイバースコープ、新鮮な海産物の詰め合わせに(タコは入って無かった)、無味無臭のホレ薬、無料暗殺請負券などというのもあった。
これが誕生日なら解るのだが、何の変哲も無い日に思い出したように送り付けられてくるのだ。
特にザンザスからのアクセサリーと宝石(しかも女物)はどうしろと言うのだ。
唯一有効活用出来たのは、スカルからの海産物詰め合わせぐらいだろう。守護者も呼んで、皆でおいしくいただいた。


虹色の子供たちの奇行(ザンザスは元からだ)に頭を悩ませていると、コロネロの来訪が告げられる。

この温室は防犯の為、ファミリー内でも庭師と執事、守護者にリボーン以外の入室は制限されている。ファミリー外にいたっては在り得ないのだが、唯一コロネロのみが温室をつくる際の強度実験に協力してもらった為、立ち入る事が許されている。

あらかたの食事は済んでいたので、コロネロを案内するように指示すると、寝そべった体勢から身体を起こしてきちんとした姿勢になる。
腰のだるさはまだ有るが、流石にコロネロの前でだらしない格好をするわけにはいかない。

執事がテーブルをセットし直した所で、見慣れた大柄な体躯が現れる。

「よお」
「久しぶり、コロネロ」

以前会ったのは、ボンゴレがマフィアランドの警護を担当した時だから実に半年ぶりだ。またちょっと背が伸びたようである。

コロネロが腰を落ち着けたところで、タイミング良くスティーブンスがエスプレッソと新しい紅茶を持ってくる。

「元気してた?」

久しぶりな事と、リボーンが居ないからとで他愛無い話が続く。
ちょっとしたことで笑い有ったり、さりげなく情報提供したり、さりげなく情報提供されたり。
いつの間にかすっかりマフィアのボス役が板についてしまったのは悲しいが、コロネロとこんな会話が出来るようになったのはちょっと嬉しい。少しは彼らに近づけた気がするからだ。

アルコバレーノは決して、マフィアというカテゴリーの中から逃れる事は出来ない。
マフィアの業は深い。その深い業を負う彼らに近付く為には、自らもこの世界に入る必要があった。
強くて、悲しくて、寂しい子供たち。
一度、その心の闇を知ったら見放す事など出来なくなった。
だから思う。彼らに近づきたいと。お前達は一人でもなんでもない。
みんな、傍に居る。
マフィアの世界から逃れる事は出来なくとも、休む場所くらいにはなってやれる。
だから、堪えるな。
綱吉がマフィアのボスという道を選んだ一因には彼らの存在が大きかった。
俺が大空だって言うのなら、虹のお前達の居場所だってここにつくってやる。その想いで、この闇の世界に足を踏み入れたのだ。
あれから十年。
自分の決意が正しかったかはわからない。
けど、目の前で楽しそうに笑う彼らの姿を見るたびに、これで良かったのだと思う。

・・・最近のプレゼント攻撃さえなければ。
そういえば、コロネロには貰ってないな、と安心してたら「そうだ、一つぐらい持ってた方がいいだろ、コレをやるぜコラ」と、可愛らしいピンクのリボンが巻かれた箱を渡される。―――――お前もか。

「・・・なにコレ」
顔は引きつらなかったが、声は硬くなってしまった。
これで、アルコバレーノの子供たち全員になにがしらかを貰った事になるのだ。

「新素材のサバイバルナイフだコラ」
俺の硬くなった声は気にせずに、答えられる。

何なんだ、最近アルコバレーノの中でプレゼントを贈るのが流行ってんのか!?
そう言えばこいつら丁度、思春期だもんな。リボーンに至っては盛ってやがるけど。気になる相手でも出来たかな。その練習に俺にプレゼントを送ってきてるのかな。
だったら、気になる相手にはもう少し情緒の有る物にした方が良いと教えてあげるべきだろうか。その点ではリボーンの薔薇の花束は合格だが、あいつには今更だろう(なんせ女性の扱いは彼に教わった)。送る相手を間違えているけど。

コロネロの方といえば、妙に熱い視線でこちらを伺っている。
「・・・・・・ありがとう」
とりあえずお礼を言うと、おう、と照れたような返事が返ってくる。

身長や体格こそ簡単に追い抜かれてしまったが、こんな時は年相応に見える。
あれかな、小さい時から一緒に居たから親みたいに思われてんのかな。それだったらちょっと嬉しいけど。
でも、脈絡無くサバイバルナイフ渡すのはどうかと思うぞ。

ああ、腰がだるい。
目を伏せて小さく溜め息をつく。
僅かに目を見張ったコロネロが聞いてきた。

「・・・誘ってんのか?」

何を?・・・いやいや、そんな冗談は覚えなくていいから。それに俺男だし。


+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

頑張って、大人っぽい作品を!!と思ったのですが、無理でしたorz。
虹っ子達は気付いたんです、ツナへの恋心を。だから少しでも気を引こうと、プレゼント攻撃を仕掛けてるんです。あんま実ってないですけど。
守護者連中は、プレゼントよりも笑顔やらお茶する時間を綱吉が楽しみにしているのを知っているので送らないのです。

・・・良かったら貰ってやってください;。

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