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+dilagare+プチオンリー主催中。

女性向き(BL等)、腐女子向け。『家庭教師ヒットマンREBORN!』の二次創作が中心です。

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  • 2024/05/19/06:18

crisi

綱吉君に望まれて、求められて、愛されて。
それ以上の何を望むと言うのですか。
彼を手に入れといて、彼の全てを手に入れておいて・・・!!
これだから、マフィアは嫌いなんですよ。
そんな悠長にしていると、奪っていってしまいますよ?覚悟なさい、アルコバレーノ。

 

crisi(急変)


 

時は少しさかのぼる。

リボーンは不機嫌であった。
この一ヶ月、ツナの元に戻っていない。
そう、戻っていないのだ。
リボーンにとって、自分自身が単位であって、今まで“行く”事や“通う”事はあっても、“戻る”と言う認識をするなどと思ったことも無かった。
だが、綱吉は別だ。綱吉のやわらかく暖かな気配、まっすぐに自分を見つめてくるはちみつ色の瞳にそっと重ねられる指先。それらはもはやリボーンにとって欠かすことの出来ない日常の一部となっていた。
硝煙と血の匂いに染まった自分の唯一の安寧。それが綱吉の傍であった。
どんな極上の女と過ごしたとしても、綱吉には敵わない。
他の者と比べる事など出来ない。
リボーンは自覚していた。
たとえ、どんな相手と過ごしていても、どんな事をしていても、結局最後に落着くのは綱吉の傍なのだと。
綱吉こそが、リボーンの唯一であると。

それなのにこの一ヶ月、綱吉の元に戻ることが出来なかった。


一ヶ月前まで、リボーンは綱吉とは想いが通じあっているものだと思っていた。
綱吉はリボーンの特別であったし、綱吉もまたリボーンを特別に想っていると感じとっていたからだ。
リボーンは読心術が使えるが、綱吉への想いがどうしようも無い弟子に対するものだけでない事を自覚したときに、綱吉の心を読むことは辞めていた。
最強のヒットマンとして大量の相手を屠ってきたリボーンであったが、それだけの誠意は見せたかったのだ。その為、今回の綱吉の勘違いに気付く事ができなかった。
綱吉は表情が豊かな為、心を読まなくても大体の事は読めた。わざわざ読まなくても問題無いと思っていたのだが、まさかあんな勘違いをしているとは思わなかったのだ。

リボーンが同情や興味本位で綱吉を抱いているのだと。
綱吉が、リボーンにとって愛人以下の存在であるのだと。

冗談じゃない。
思わず読み取ってしまった綱吉の思考は、リボーンにショックを与えるのに十分な内容であった。
そのまま綱吉の傍を離れ、一ヶ月経った今も逢いに行けないほどに。

リボーンは、彼なりに綱吉を大切にしてきたつもりであった。
それこそ、初めては煮詰まって強引に奪ってしまったが。
煮詰まっていたと言えども、それまで何年も焦がれた相手だ。必死で理性を動員してその無垢な身体を丹念に解きほぐし、傷をつけないように慎重に快楽だけをを注ぎ込んだ。
それこそ、たとえ強引に抱いた事で心が離れてしまっても身体が離れられないように溺れさせた。
だが予想に反して翌日、綱吉は甘い声でリボーンを呼び頬を染めた。そんな綱吉の想いを理解するには時間が掛からなかった。
その瞬間、狂喜したのは今でも思い出せる。

初めてが強引に進めてしまったため、それ以降は綱吉の意志を尊重した。ツナが望んだ時のみ抱くようにしていたのだ。
傍に居る時間が長ければ長いだけ離れがたく、際限無く抱いてしまいそうになる為、行為を終えたその後は直ぐに側から離れるようにもしていた。
自分のしたいようにしかしてこなかったリボーンにとっては最大級の譲歩をしていたのだ。
それが仇となった。

よりにもよって、愛人以下の関係と思われているなど・・・!
愛人は、持つものであって愛するものではない。
リボーンはツナを愛したかった。

 

リボーンは、テーブルの上に置いた携帯を見る。
このナンバーを知っているのは綱吉だけだ。
だが、綱吉から掛かってきた事は情報屋の女と居た時の一度だけだ。
それ以降は一度も掛かって来なかった。

綱吉の勘違いを知った今考えると、愛人とでも一緒に居たのだと思ったのかもしれない。そんな事は杞憂だと言うのに。
リボーンは綱吉と関係を持って以降、全ての愛人と切れていた。
綱吉を抱いた後では、どんな女性とでも熱くなる事は無かったのだ。

鳴らない携帯を見る。
綱吉は知らないだろう。
リボーンが綱吉からの電話を待っているなど。
それでも、期待せずには居られなかった。

だが、獄寺が若い頃の様に顔面を崩し取り乱した様相で、部屋に駆け込んで来た事で事態は一変する。

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ようやくここまで来た・・・!!

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