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+dilagare+プチオンリー主催中。

女性向き(BL等)、腐女子向け。『家庭教師ヒットマンREBORN!』の二次創作が中心です。

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  • 2024/05/19/08:31

compleanno!

リボツナ、誕生日話。  10年後ぐらい。・・・グダグダ感いっぱい;。

歳の割りに、接吻止まりの清い二人です。

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10月14日

今日は綱吉の偶数才での誕生日。
久々の休みでも有るため、綱吉は常日頃不足になりがちな睡眠時間を得るために、惰眠をむさぼっていた。
何故今日が休みかというと、13日つまりリボーンの誕生日を俺と合同で祝い、翌日14日、俺の誕生日を祝日としてファミリーの休日に当てるのが、十代目を正式に襲名してからの慣例になっているからである。

表向きはファミリーの慰労の為となっているが、実態は二日間もドンパチ騒ぎ(冗談でなく重火器も持ち出される)をした挙句に翌日から業務を再開する負担に耐え切れずに、綱吉がリボーンに拝み倒したのである。

最も奇数才に行われる伝説のボンゴリアン・バースデーパーティー(何故頭に”伝説”が付くかと言うと、リボーンが復活させるまで廃れていた行事だからだ。因みにその事実を俺は最近知った。コンチキショウー!)の際には右腕らがハリキリ、規模が大きくなり大騒動となる。その後始末に駆り出される為、あまり意味は無いのだが、確実に二年に一度は廻ってくる定休日と思えば慰められる。
ボンゴレのボスと言う座は、思っていたよりもハードで休みが無い。こんな些細な楽しみでも無いとやってられない。

幸か不幸か、10月に誕生日のあるボンゴレの主要メンバーは皆、奇数才になる年が同じため、伝説のボンゴリアン・バースデーパーティーは今年はやらなくて良い。
その為、今年は身内だけのささやかなパーティーのみですんだのだ。
・・・修繕費が億一桁で収まったのは御の字だろう。


そんな訳で、綱吉は自身の誕生日に惰眠をむさぼっていた。

ミ゙ャオ

こんな声が聞こえるまでは。


綱吉が現在休んでいるのは私室である。
面倒ゆえに、執務室隣の仮眠室を改造した質素な部屋であるが、仮にもボンゴレ・ファミリーのボスの私室である。
入室許可も側近中の側近である守護者かリボーンにしか出されておらず、更に言えば綱吉の許可無く自由に出入りできる権利を持っているのはリボーンだけである。セキィリティーは万全で、アルコバレーノでも敗れないように日々強化がなされている。

そんなボンゴレ・ボスの私室に響いた声と生き物の気配に、綱吉は飛び起きた。

凶悪な家庭教師に成された教育は伊達では無い。
いくら深い眠りに落ちていても、他者の気配には敏感に反応するようになっていた。・・・反応できなかった際に架せられる修行が怖いからであるが。

そうして飛び起きた先に在ったのは、子犬ぐらいの大きさの薄茶色の生き物と、それを小脇に抱えた家庭教師様。


ミ゙ャ~ウ


リボーンの手の中の生き物が声を上げる。

・・・・・・・・・・・・。たっぷり十秒。眠気もしっかり吹き飛んだ。

「リ、リ、リ、リ、リボーンさん!!!」

思わずどもってしまったのは致し方ないだろう。
リボーンの小脇に、見覚えのあるお尻と尻尾が揺れていたのである。

「俺の名前すらまともに言えないのか?このダメツナが」

そう言って、リボーンがベットに近づいて来る。
その際に小脇に抱えらて居た薄茶色の生き物は、リボーンの腕に抱えなおされ全貌があらわになる。

「そ、そ、その手に抱えてるものは何ですか!!」

首にピンクのリボンが巻かれたその生き物は、少し自由の利く体制になると好奇心が旺盛なのか、手足をバタつかせリボーンの手から逃れようと動き始めた。
あ、オスだ。

「お前への誕生日プレゼント」

即答された。
が、そう言う事が聞きたいんじゃなかった。いや、誕生日プレゼントて!ええ!!
昨日貰ったんじゃなかったっけと思ったが、そんな事よりも手足をバタつかせて愛嬌を振りまいているその生き物の事のが重要である。
実際に見た事は無かった。成長した姿なら見た事はあるが、まだこのくらいの大きさの子供の姿はテレビのドキュメンタリーやなんかでしか見た事は無い。

「ダメツナめ、誰に何を貰ったかぐらい把握してやがれ。・・・なんだ、うれし過ぎてまともに喋れないのか?」

確かに、まともに喋れない。
ただし、うれし過ぎてではなく、リボーンの腕の中であがく生き物の正体に驚きすぎて。

「それ、ライオンじゃないか!!!」

人工での繁殖が容易なため絶種の恐れは無いが、野生の種は絶滅が危惧されていて、ワシントン条約で取引が規制されている動物。
そのライオンの子供が目の前に居るのでる。
その、居るはずの無い生き物の出現に思わず動揺しても罰は当たらないだろう。
だって、ライオンである。しかもオス。

こちらの動揺を物とせず、リボーンが分かってんじゃーねか、と言い「Buon compleanno!」と、そのライオンを差し出してくる。

ミ゙ャウ?

あ、可愛い。
身体をよじらせ小首を傾げるその姿に、思わずキュンとする(ドキュメンタリー番組を観るのは綱吉の数少ない娯楽の一つである)が、それどころじゃない。

「ワ、ワシントン条約!レッドリスト!!」

思わず単語のみを叫んでしまったが、十年以上傍に居る家庭教師様は汲み取ってくれた。

「安心しろ。出所は言わねーが、問題は無い。許可はもちろん取ってある。ワクチンも摂取済みだ」

さすがリボーン。綱吉の気付かない所まで手をまわしてくれる。
出所の言及は避ける。裏側の商売をしていると、扱わないまでも情報は入ってくるものである。

綱吉が動物愛護の精神が強いため、ボンゴレは扱いはしないが闇ルートに密猟した野生動物が流れてくるのは良くある事である。潰したマフィアから保護した動物達も、出来る限り系列の保護団体に廻し、自然に帰している。
綱吉の行動を良く知るリボーンの事だから、この仔ライオンはどうしても自然環境に戻すのが無理だったのだろう。

そう考え、ようやく落ち着きを取り戻しリボーンと目を合わすと、若干顔をしかめながら答えてくれる。

「・・・パイプカットされちまってたからな」

種を残せない生き物は、自然環境では意味が無い。また、動物園などでも歓迎されないだろう。

ほれ受け取れと、再度差し出されたライオンを今度は素直に受け取る。
重い。でもこれが命の重み。
自分達が負うべき業。

「そう、深く考えるな」

思わずリボーンを見る。

「とりあえずの相棒ペットはライオンって、決めてたからな」

そう言われ、ニヤリと嗤われる。リボーンの目には愉悦の色しかない。

「あー!!」

そして、思い出す。まだ中学だった時に、動物園に皆で行った時の事を。

相棒ペットの事なんて、今言われるまですっかり忘れていた。
ついで、思い出しリボーンのボルサリーノの上に居るレオンを見ると、こちらを気忙しげにのぞいている。
綱吉の腕の中で遊んでいる、仔ライオンの事を気にしているらしい。仔ライオンの頭を撫でてやると、レオンは目を細めた。どうやらレオンは、相棒ペット同士、気にかけていたらしい。

「リボーン。・・・覚えてたんだな」

「当たり前だ。オレを誰だと思ってる」

ピンと額を弾かれる。
うお。リボーンのデコピンは痛いと言うより、頭がぐらぐらする。

「・・・最強の家庭教師様です」

「いつまでたっても家庭教師離れできない、ダメ生徒のおかげでな」

「おっしゃるとおりで」

未だに”立派なボンゴレ十代目”には程遠い自身に恥じ入りつつ、こっそりと笑みを浮べる。
本当なら、もう一人立ちしても良い頃だろう。
事実、九代目からはリボーンとの契約の終了を打診されていた。だが、それを断っているのは綱吉自身である。リボーンもその事に気付いている。
それでも、リボーンから家庭教師の終了を言い出さないのは、彼なりの優しさなのだ。
綱吉が、今の二人の関係から一歩踏む出す覚悟を決めるのを、待っていてくれてる。
教師と生徒の関係が無くなれば、新たな関係を築くしかない。そして、新たな関係の方向性は示されていた。綱吉はそれを受け入れた。

後は家庭教師の契約を終了させ、リボーンとの新たな関係を築くだけである。
その覚悟を決めるのを、待っていてくれてる。

「リボーン、ありがとな」

仔ライオンを持ち上げながら、二重の意味を込め言う。

「・・・ダメツナめ」

そうして先ほど弾かれた額に、派手な音をたてて口付けを一つ落とされる。
頬が思わず赤くなる。

尻尾をせわしなく動かしながら、自分の胸に素直に抱かれている仔ライオンを照れ隠しに見つめる。
膝の上に乗せてやると暫らくじゃれた後、丸くなって眠りだした。
レオンも、リボーンから降りてきて一緒に眠りだしたのを見て、二人して顔を見合わせ笑う。

数少ない貴重な休日は、まだ残っている。
どちらとも無く唇を合わせ、吐息を交ぜ合う。

 

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

子供の内に去勢されたライオンに、鬣が生えるかどうか知りません。(オイ)
この後、このライオンが登場するかどうかも未定;。
・・・律儀に、標的42で言った事を実行に移すリボーンが書きたかっただけです。
実は先生、密かに探してたんですよ(笑)。
とりあえず、先生、ツナお誕生日おめでとう!!

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