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女性向き(BL等)、腐女子向け。『家庭教師ヒットマンREBORN!』の二次創作が中心です。

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  • 2024/05/19/11:04

うなされずに起きたら

十年後。
リボーン→綱吉。

うなされて起きたら」の続きです。

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ここ最近の睡眠不足を解消すべく、その日綱吉は仕事をまるっと休みにして朝寝坊を楽しんでいた。

睡眠不足だったのは、何も仕事が忙しかったわけではない。
右腕(と言うよりも、ほぼ私設秘書といって良いだろう)の獄寺に完璧にタイム・スケジュールを組まれている綱吉は、よっぽどの事が無い限り睡眠・食事・休憩時間は確保されているのだ。
そのスケジュールどうりならば、8時間の睡眠が確実に得られるはずだったのだが、何事にも不測の事態は起こる。

この一週間ばかり、明け方頃にリボーンが夜這いに来てくれちゃってたのだ。

必死に“夜這い”以外の理由を考えていたのだが、他ならぬ本人によって肯定されてしまったため間違いないだろう。
もっとも上半身裸のリボーンと、そのリボーンに腹に乗っかられパジャマをはだけられた自分と言うシチュエーションで、それ以外の理由が有るのなら是非とも教えて欲しい。
切実に。
その上、男は俺だけだと言われ、そこかしこをまさぐられれば鈍感さに定評のある俺ですら何を目的にしているか解かる。もっともその結論に至るまでに、散々それ以外の可能性を模索したのだが。
だってそうだろ。綱吉の元家庭教師であるリボーンは、赤ん坊の頃から愛人を最低でも四人ほど抱えていたのである。今では二桁の大台に差し掛かろうというほどにその人数は年々増え、本人も老若男女問わず誰もが振り返る程の美青年なのだ。女性に不自由しているわけではない。
むしろ、不自由しているなんて言った日には振るボッコだ。
そして、綱吉はあくまでノーマルだ。
女の子が好きだ。今でも心のマドンナ京子ちゃんへの恋心をひっそりと暖めていたりする。
やわらかくて、いい匂いがして、優しい女性が好きだ。
そんな女性とは正反対の筋肉が付いていて、硝煙の臭いがして、オレ様なリボーンなんて受け入れるはずが無い。
第一、男だ。うん、無理。

と言うわけで、必死の攻防が一週間に渡って繰り広げられ、明け方から朝にかけての睡眠時間であったはずの時間が無くなったという訳だ。

綱吉とてマフィアのボスだ。
一週間やそこら、非常時には睡眠不足になる事もある。
それ以上は綱吉の体調を心配した守護者やヴァリアーや知り合いの子供達が暴れ、さっさと相手ファミリーが壊滅してくれるので経験をした事は無いが
非常時なら耐えられる。

しかし、今は非常時ではない。リボーンの単なる気まぐれなのだ。
結果、早々にブチ切れた綱吉によってリボーンは長期任務を押し付けられ放り出された。それが一昨日の事。

 

昨日は久々の健やかな朝に満悦し、快適な一日をすごした事で翌日(つまり今日のことだ)を休みにすることを思い当たった。
幸い、ここ最近は物騒な事も無くマフィア界は安定しているし、最近休みらしい休みを取っていなかった。
いつもならどんな時でも側にいるリボーンは居ない為、羽を伸ばすには絶好の機会だろう。
普段なら休みの日でも定時に起され、リボーンの我侭につき合わされるのだがそれも無い。このところの睡眠不足を解消するのにも調度良い。
そうしてリボーンを任務に送り出した翌々日は休暇をとり、綱吉は惰眠をむさぼった。

太陽が真上に上がり部屋に直射日光が差し込まなくなった頃、綱吉は目を覚ました。

あー、よく寝た。
昼まで寝たのだ。気分爽快。まさにその一言に尽きる。
前日に引き続いて快適な気分で目覚めた綱吉は、ベッドの上で十分にまどろんだ後、リボーンの居ない休日を怠惰に過すべく起き上がろうとした。
が、そこで固まった。

・・・なんでこいつが居るんだ?

目の前には黒いボルサリーノに真っ黒なスーツを相変わらず粋に着こなした元家庭教師様。そのリボーン様が腕組みをして、ベッド横に置かれたカウチに座り、真剣な顔で腕組みをしていたのだ。
少なくとも、いくら超人的なリボーンでも一週間は掛かるであろう任務を押し付けて放り出した筈である。(因みに他の人間だったら一ヶ月は掛かる)
一瞬、思考を遠く彼方に飛ばしかけたが、綱吉も一家のボス。
すばやく立ち直る。
「お前・・・仕事はどうした!?」
「バッチリ完了済みだぞ、オレ様を舐めんな。・・・後始末はパシリに任せたがな」
そう言えば、今回のリボーンの任務地はスカルの拠点に近かったんだと思い出す。ごめん、パシリ!・・・じゃ無くてスカル!!
「つーかさあ!今回の任務は現地で確証を得てから実行に移す手はずだっただろうが!何やってんだよ!!」
「あいつなんざパシリで十分だ。お前の直感が外れる訳ねーだろ。一発ズドンで十分だ」
あっさりパシリで流されたスカルは可哀相だが今は構っていられない。聞くべき事を聞くまでは!
「一発ズドンでも資料が無けりゃいくらお前でも、もう少し時間掛かるだろうが!!」
「あぁ?その言い方だとお前、ワザと資料渡さなかったな」
「!!」
墓穴。
ニヤリと嗤われ「ネッチョリ再教育だな」と言われる。
再教育イヤだー!!と叫んだところでやけにリボーンの視線が熱っぽい事に気付く。

視線は、昨日不精してトランクスとパジャマの上だけを引っ掛けた姿の俺から一片も逸らされない。
「リ、リボーンさん?」
嫌な汗が背中を伝う。
「お前、今日休みにしたんだな」
有無を言わせぬ迫力に首だけを上下させる。
「急いで仕事終らせて帰ってきたら、お前が無防備に寝顔と扇情的な格好をさらして待ってんだ。しかも今日は休みだと?」
や、無防備はともかく男の下着姿は扇情的とは程遠いだろう。しかも待ってなどいない。
だが、そんな事に構うリボーンでは無い。
勝手に納得するとこうのたまったのだ。
「よし、お前からの誘いは受けとった」

誘ってねぇぇ――――――!!

「今まで手加減してきたが、お前がその気ならもう我慢はしねぇ。覚悟しろ」
そう宣言し、自分のネクタイに手を掛けるリボーンに俺は抗う術を知らなかった。

 

***************************************

 

「なあ?良かっただろ?」
「もうお婿に行けない・・・」
ほんとお前さいてーと言う言葉は、リボーンの唇によって遮られた。
翌日は由来不明の祝日になったが、ボスはその事について一言も語らなかったという。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

拍手で「うなされて起きたら」の続きを!と言われ、調子こいて一ヵ月後にとか言ったはいいが、それから半年・・・。
さいてー;。
でも何とか出来上がりました!と言って見る(笑)。
因みに祝日にしたのはリボ様ですw。

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