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女性向き(BL等)、腐女子向け。『家庭教師ヒットマンREBORN!』の二次創作が中心です。

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  • 2024/05/19/10:01

Dutchmans pipe

10年後。

ツナとその愛人さん。・・・根底にはリボツナかな?

2008/07/13 ssより統合。

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散々、拒否しまくって嫌がって、それでも最後には納得して座ったマフィアのボスの座。
最初の数年には抗争も多々あったが就任五年目となってくると、流石にまとまってきた。
久しぶりに有った、他ファミリーとの大規模な抗争もリボーンの手を借りずに終結させる事もできた。

そしてプライベートの方で無理矢理に押し付けられた愛人数人。
初めこそぎこちない関係であったが、付き合うにつれ打ち解けてきて最近は良い関係が続いていた。
そう、リボーンに泣き付かなくて良い位に。
(最初こそどうしていいか判らずに、よくリボーンに泣き付いていた)

あのダメツナが良くここまで成長したものである。
まさに順風満帆。家庭教師様様である。
立派なボンゴレ10代目としてリボーンから独り立ちするのも後少しである。

だが、そんな生活に少々の蔭りが出はじめた。


久々の大規模な抗争と言う事で、しばらくプライベートな時間が取れないことがあった。長くボス業を続けていると、時折有る事である。
愛人達はその辺りを良く理解していたし、綱吉自身も贈り物だけはマメに送らせてはいた。何も問題は無いと思っていた。
そしてようやく時間が取れ、愛人達の元に訪れる機会が出来たその日にそれは起こった。

バシンッッ!!

気が強いが、闊達なアンジェラに会った時だった。
近づいて抱擁しようとした途端、頬を引っ叩かれた。
唖然としていると、彼女はそのままキビを返して去っていった。
その目許は濡れていたように見えた。
その後、何度も連絡を取ろうとしたが返事は無く、理由を聞く事は出来なかった。


そして次に会ったのが、おとなしいが聡明なエレナ。
彼女もまた、それまで笑顔で迎えてくれたのに、近づいた途端に眦を吊り上げ「arrivederla」と言われた。
彼女ともそれっきり。


他にも可愛らしいミーナ、料理上手なジュリエッタ、気さくなラウラ、情の厚いクラウディア。彼女達にも同じ様に振られてしまった。
いや、クラウディアに至っては、会う以前に「さようなら、お幸せに」との手紙と共に今まで送ったプレゼントがすべて送り返されてきた。

訳が判らなかった。

彼女達には平等に、誠実にお付き合いしてきたつもりだ。
新しい愛人が出来れば、皆に必ず紹介した。
贈り物と手紙は、リボーンに教わったように欠かさず送ったし、会える時は他の女性の香りは一切落として相手だけを大切に扱った。
マフィアのボスには有るまじき丁重さで彼女達を愛し、彼女達もそれに答えてくれていたはずだった。そう、今まで上手く行っていた。
数ヶ月前までは自分は確かに彼女達に、真剣に愛されていたはずだった。

自分の日常に変化など無かった。いや、良い変化は有った。
リボーンが自ら育てたという月下美人を、わざわざ執務室と自室に飾ってくれたのだ。抗争中に外に出られない綱吉の為に、少しでもいろどりをと飾られたそれは綱吉の目と鼻を楽しませてくれた。
リボーンにそんな気を使われたのは初めてで、一人前のボスとして認められた気がして嬉しくなった物だ。
それぐらいの変化しかなかったはずなのに、それなのに何故。

 

そして、とうとう綱吉はリボーンに泣き付いた。
愛人全員にそっぽを向かれ、どうしていいか判らなかったのだ。
この時ばかりはリボーンは優しく慰めてくれた。
終いには、一緒に寝てくれて、新しい愛人を紹介してもくれた。

何度も何度もリボーンに感謝して、やっぱり自分はリボーンが居なきゃダメツナなままなんだと、思い直した。彼から卒業なんてまだまだ無理な事だったんだと思い直した。

だから、綱吉は知らない。
愛人達に振られた理由を。
綱吉は知らない。
執務室に飾られた、月下美人の香りが自身に染み付いていた事が原因だと。
綱吉が纏う甘い香りに、自分達にも紹介されない”本命の女性”の気配を感じ、自ら身を引いたのだと。

綱吉は気付かないまま、今日もリボーンの腕の中で涙を拭う。
慰めてくれるリボーンに感謝しながら。


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Dutchmans pipe=月下美人
一晩で萎れちゃうんですが、すっごい香りが強いんですよ。しかも大きな鉢になるとると、何日かにまたがって咲くのできっと綱吉にはしっかりバッチリ匂いが染み付いてたんだと思います(笑)。でも綱吉は慣れてしまって気付かない。
愛人は今までかけらもさせなかった女性の気配(花の香り)を感じて、怒り半分嫉妬半分、それと、抗争中にでも会いに行くぐらい本気の彼女が出来たのならと、身を引いたんです。そう思っといてください;。

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