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女性向き(BL等)、腐女子向け。『家庭教師ヒットマンREBORN!』の二次創作が中心です。

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  • 2024/05/19/04:02

星降る夜に

コロツナ 10年後。

コロネロお誕生日と1万Hit御礼をかねて。(一万Hitリクにコロツナを頂きました!)
・・・ごごご、ごめんなさい;;。(しかも今2万overだちゅうに)色々と時間が無かったのです;;。

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7月7日、七夕。

本来ならこのイタリアの地には、七夕を祝う風習は無い。
だが、ボンゴレの現ボスがジャポーネということもあり一部の純粋なジャポーネファン(ボンゴレには意外と日本オタクが多い)と熱狂的なボスファンの支持の元、今年もボンゴレ的地域交流七夕大会が開催された。

このイベントは“地域交流”と銘打ってるだけあって、当日は地元市民も参加して開場や料理の準備を行う。そうして、大会が始まる頃には構成員と地域市民との間に新たな絆が生まれ、よりいっそうの結びつきが生まれる。
また、構成員の家族も参加できるためそちらの絆も深めているようだ。(毎年、構成員の家族からの志願者が続出するのは困りものだが)
いまや七夕はボンゴレを代表する一大イベントになっていた。


呑めや歌えの無礼講。
一般市民と構成員等の交じり合ったもじどうりのドンチャン騒ぎの中、ボンゴレのボスである沢田綱吉はそっと席を立った。
このくらいになればボスも何も関係無い。皆勝手に騒ぐだけになる為、主催が席を外しても問題は無い。後は何かあれば慣れた古参の幹部が収める為、気を使うボスなどかえって居ない方が良い。
そう判断してでもあるし、秘密の恋人の下に迎いたかった事もある。
そう、秘密の恋人。
誰も、親友にすら打ち明けていない恋人が綱吉には居た。
別段隠すつもりでは無かったが、自分も相手も色恋に疎い性質であったためか付き合いだしてから、身体の関係を持つようになった今でも気付かれる事無く続いている。
鋭いリボーンあたりは時折物言いたげに見つめてくる為、知っているのかもしれない。
だがあえて、聞かれぬことに答えるつもりは無かった。

 


人気の無い、ひっそりとした屋敷内を奥へと進む。
普段ならこの時間でもメイドや構成員が忙しく立ち回っている時間だが、今は七夕の方に行っており閑散としている。
そんな中を足早に歩き、目的の部屋に急ぐ。
その部屋は屋敷の奥にしつらえられた客室で、普段は滅多な事では使われない特別な相手の為の部屋であった。
ここまで来れば、外で行われているイベントの喧騒も聞こえない。
ゆっくりと扉を開けると、相手は既に来ていた。

「コロネロ」

声を掛けると、手に持っていたグラスを上げ、挨拶される。
テーブルにはコロネロ用に用意させた軽食と酒類が並べられている。そう手をつけられてない事からコロネロも今来たところだと察せられた。
お互い忙しい身だ。
約束していても逢えない事も多々ある。今日は運が良いほうだ。

席に着くと、彼が飲んでいたものと同じものを差し出される。
ウィスキーのロック。
酒豪の父の血を受け継いだ綱吉もまた、アルコールに強い。アルコバレーノ達のワク並とまでは行かなくても、ザル並みには飲める。
コロネロから受け取ると一気にそれを飲み干した。
「そんなに一気に飲んだら流石に酔うぞ、コラ」
呆れたようにコロネロに声をかけられる。
だが、次の綱吉の言葉にそれ以上の制止は紡がれなかった。
「酔っちゃ、駄目?」
一瞬、息を止めた後ニヤリと笑う。
「・・・上等だ」
ボンゴレのボスとして教育をされてきた綱吉は、普段滅多に酔うことは無い。常に危険と隣り合わせの綱吉にとって、身体の機能を低下させる事は死に繋がる。その彼に、酔った身体を預けられるという事は最大限の信頼に他ならない。また、今宵のそれは、綱吉の遠まわしの誘い文句でもあった。
それを理解した瞬間、場の空気が変わる。
それまでの淡々としたものから、熱を孕んだものへ。

自然と互いの身を寄せ、唇が重なる。
やわらかな、だが存在感のある肉厚な舌が綱吉の咥内に入り込むと、うっとりと目を閉じた。。
コロネロとの口付けに酔いながら、綱吉は考える。
この、コロネロとの関係を。
告白はコロネロからだった。
いつもの執務室、いつもの報告の時に告げられた。
初めは冗談だと思っていた。それほどまでにコロネロの態度はいつもと同じで、変わりが無かった。その頃にはコロネロを憎からず想っていた綱吉は、動揺したが何事も無かったかのようにその時は流した。
金色の美しい髪と綺麗な青い瞳を持つコロネロは、まさに神に愛されたかのような美青年に育っていた。しっかりと付いたしなやかな筋肉に、強い意志の宿った眼光は不敵な笑みさえも魅力的となる。

綱吉には無い、全てのものを持つ青年。

そんな彼が、女性にモテない訳は無い。
事実、彼を巡る色恋の話が自身の下にも届いていた。
だが、次に会った時にもコロネロは淡々とだが綱吉を口説いた。
その次も、そのまた次も。
頻繁に訪れるようになったコロネロに周囲が疑問を抱き始めた頃、綱吉はコロネロを受け入れ恋人となった。
コロネロに根負けする形での交際スタートと成った訳だが、もとより好意を寄せいていた相手だ。関係が深くなるのも時間の問題であった。
また、想いが強くなるのも。
今でも、自分などがコロネロを独占して良いのかと言う疑念が沸く。
だが、その思いと裏腹に彼に対する執着は増すばかりであった。
意外だったのは、二人の関係が周囲に悟られなかった事だ。
もしかしたら、自分の奥底にある罪悪感により周囲に悟られないよう無意識に立ち回っていたのかもしれない。
コロネロを独占する罪悪。
だが、綱吉は彼と別れることは出来なかった。
コロネロと愛し合うことで育った想いが、それを諾とはしなかったのだ。
もう、誰に何と言われようと別れる事は出来ないだろう。


ようやく互いの唇を離すと、窓の外が明るくなりかすかな振動が室内を揺らす。
日付変更カウントダウンの花火が打ち上げられたのだ。
もうすぐ、今日が終る。

今日、この時に花火が打ち上げられる事を知っているコロネロは、気にするそぶりを見せずに綱吉の首筋に唇を落として行為を進めようとする。
それに慌てた綱吉は、萎えそうな腕に力を込め急いでコロネロを引き離す。
今日はもうすぐ終ってしまうのだ。
そうなる前に、伝えたい言葉がある。

「コロネロ、お誕生日おめでとう。生まれてきてくれてありがとう」

プレゼントも何も、用意するような間柄ではない。
事実、二人とも必要なものは全て得ていたし、不要なものは持ち歩く事は出来ない。だからこその、最上の言葉と思いを。

夜空に花火が響く中、二つの影が重なり一つとなる。
今宵、逢う事を許された二人のように。

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

本当はコレ、筋肉フェチのツナで裏にも繋がるはずだったんだけど、時間が無かったので普通のコロツナ(?)になりました。
うん。筋肉フェチのツナは良く考えたら一番書きたいのが裏の部分だったんだよね。
というか、一緒くたにするなって言う理性が活を入れたのです。

因みに当初1万Hit記念になるはずだった筋肉フェチツナは個人的にリクエスト主のかんたさんにこっそりひっそり書いて捧げに参ります。・・・そのうちに・・・。

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