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サム様から長髪リボーン!
「白店」のサム様にまたまた頂いてしまいました・・・!!
『Long Hair Reborn Book』に参加して頂いた時に、カラー版を頂いてしまったのです!!
しかも二枚も!!!!
LHR本の時も素敵でしたが、カラーの素敵さにもくらくらです・・・!!
両方とも雰囲気が違って、またそれも乙!!
そして、何気に利いた小細工に感嘆。素敵すぎる・・・!!
みんなも、後で気付いて「あっ!!」てなるといいよ!!
ありがとうございまししたーー!!!!
- 2009/03/01/19:48
- [ Present ] 長髪虹っ子部屋2!
バレンタインの結果
バレンタイン話を上げれなかったので、ホワイトデー後日談を追加してUP。
日記に載せた時は、まだイタリアでは14日だったんだ…!
何でこんな事に。
それがこの日、綱吉の一番の感想となった。
バレンタインデー
それは、女の子が好きな相手にチョコレートと共に想いを告げられる日。
最近では“友チョコ”や、“逆チョコ”など女の子ばかりの日では無くなってきてはいるが、乙女の一大イベントに違いはない。
そのバレンタインの前日、綱吉が中学の頃からすっかり住み着いて居候どころか家族同然のイーピンやビアンキはもとより同級生の京子ちゃんやハルといった女性陣は、綱吉の家でチョコレート作りに余念がなかった。
彼女達からチョコレートを貰えるようになり、綱吉にとってもバレンタインデーは楽しみな日である。義理とはいえ、本命の京子ちゃんからバレンタインチョコを貰えるのだ。多少、ビアンキのポイズンクッキングで死にそうな目にあおうとも、某ご先祖関連や戦闘狂の先輩や世界制服を企む傍迷惑な隣町のパイナップル、更には意外に好戦的だった友人達のお陰で、日常的に死闘を繰り広げる羽目になっている身としては些細な運動にしかならない。
そんな訳で彼女達が無事、美味しそうなチョコレート菓子を作り終えて帰っていったのを見送った後、翌日を楽しみに機嫌良くイーピンやランボの相手をしていたのだが、ふとちょっとしたイタズラを思いついてしまった。
「かーさん、まだチョコレートって残ってたっけ?」
その一言が全ての始まりだった。
翌日の、バレンタインデー。今年は運悪く土曜日であったが、綱吉達の通う並盛高校は補習や課外授業などで学校に来ている生徒は多かった。
例により、何かとモテる獄寺君と山本の前にはチョコレートの山と男子生徒達の嫉妬の視線。
もちろん、綱吉も学校のマドンナ京子ちゃんからチョコレートを受け取った事で、クラス中の視線が突き刺さったが二人の比ではない。
因みに、京子からチョコを受け取った際の、女子の視線の意味に気付かない綱吉は、未だにダメツナ呼ばわりされているのは致し方ないだろう。
授業開始のチャイムが鳴り、超モテ組二人の前から女の子が引いた隙に綱吉は昨日準備したものを取り出した。
「獄寺君、山本。ちょと口開けて」
そう綱吉に言われ、素直に開けた二人の口にまあるい塊を放り込む。
その瞬間に拡がった特徴的な香りと優しい甘味にビックリした二人だが、口の中の物を吐き出すこともできず、かといって急いで飲み込むこともできずに目を見開かせた。
「モテモテの二人に、今日一番に俺の手作りチョコをプレゼント!」
そう言ってすぐさま自分の席に行ってしまった綱吉は、耳まで真っ赤になった二人を見る事は無かった。
例年、バレンタインの二人の様子を見てきた綱吉は、女子が二人を血眼になって追い回す、その一種異様な光景に同情を覚えても羨ましいと思ったことはなかった。だが綱吉も男だ。不特定多数からモテてみたいと、思ったことはある。
それを実現させちゃってる二人に対する意趣返しに、今年一番最初に口に入れるバレンタインのチョコが男の手作りという残念な事実と、日頃の感謝を込めてのチョコレートをプレゼントを兼ねた今回の行動であった。
二人にとっては残念なんて事は微塵もなかったが、一部の男子の憂さは晴れたようであった。もっとも、思いがけない綱吉からの手作りチョコレート(しかも、綱吉の手から口に運んで貰えたのだ)に舞い上がった二人には関係の無い事であった。
そのちょっとした思いつきを聞き付けた、意外と甘党の戦闘狂の風紀委員長とチョコレート好きのパイナップルに襲撃された(むろん、綱吉の手で二人の口に運ぶ事を強要された)事以外は概ね好評で、モテない男子一同にもおおいに歓迎された。
最終的には、綱吉手ずからチョコレートを食べさせて貰った獄寺君や山本、風紀委員長に隣町パイナップルから、頬を染めて「ホワイトデーは期待してろよ(な)」と言われ、その日を終えた綱吉であった。
上手くいった、ちょっとしたサプライズに機嫌良く家に帰った綱吉はそこで最大の過ちを侵してしまう。
優雅にエスプレッソを飲み、何人もの愛人を持つ家庭教師のリボーンにも、同じようにチョコレートを食べさせた後「ホワイトデー、期待してるからな」と言ってしまったのだ。
一瞬の後にニヤリと笑い「期待してろ」と男前に言い放ったリボーンが、普段は絶対に大人しく無防備に口を開けることなど無い事を綱吉は失念していた。
それから1ヶ月、報復も何もなかったのだ。忘れるなという方が無理である。
だが、無情にも約束の日は近づいてきていた。
13日の金曜日(!)を終え、日付が代わる直前に意識が途切れたと思ったら豪華な一室のダブルベッドの上にシルクのバスローブ一枚で寝かされていた。
卓上の電子時計を見ると14日の0時を少し回ったところであった。…たった数分で状況が一変するなどあり得ない。唯一思い当たる節は、一つしかない。
「気が付いたか?」
そう声を掛けられ振り向くと、これまたバスローブ姿の家庭教師様。想像していたが、想定できなかった状況に気が遠くなりかける。
だが、嫌な予感が綱吉に意識を保たせる。ここで気を抜けば後がない気がするのだ。しかし無情にも、綱吉の行為は意味をなさなかった。
「約束のホワイトデーだ。たっぷりネッチョリお返ししてやるぞ」
ちょうど、このイタリアじゃあ今からホワイトデーだしな、との言葉と共に首筋をウッソリとなぞり上げられた綱吉に抵抗する術は残されてなかった。
この日、リボーンの言葉通りにたっぷりネッチョリ“お返し”をされた綱吉は、その後友人達に手作りチョコレートを振る舞うことは無かったという。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
15日のAM3:00頃に「イタリアではまだ14日だ!!」とギリギリ投下した物を加筆修正。
・・・と言っても、あまり変わってませんが;;。
因みに、高校時代のツっ君は凡庸ながらも先生に鍛え上げられフェミニストな為、女の子に人気だと思います。でも、京子ちゃんが居るので誰も声をかけられないという(笑)。
あと、リボ様の“お返し”は皆様のご想像にお任せしますww。
- 2009/03/19/00:45
- Novel
『Riportare』リボツナ
表紙イラスト:佳寿さま「近未来レトロ」
リボ(LHR)ツナ吸血鬼パロ。
平凡な大学生・綱吉の生活は、恋人の京子を目の前で襲われた事で一変する。美しい、だが凶悪なその生き物に目を奪われ、抵抗する術も無く餌として彼の屋敷に捕われる。だが、そこで見たモノは…
中学の頃から京子に想いを寄せていたが、手を握る事も出来ず、想いを告げる事が適わなかった綱吉に、先に告白してきたのは京子の方であった。
真っ赤な顔をして、それでもしっかりと綱吉の顔を見上げた京子は、誰よりも綺麗な瞳をしていた。
ここで応えなければ、もう二度と機会は無い。
一世一代の決心で返事を返そうとした綱吉が見事にむせて、その場の空気を台無しにしたのは消したい記憶ナンバー1であった。
そんなスタートから早二ヶ月。
奥手な綱吉には、京子の手を握るのが精いっぱいであったが、順調に二人の仲は深まっていっていた。
将来は京子ちゃんと結婚出来たら。
そんな事を夢見つつも、帰宅を急いでいた綱吉の耳にか細い悲鳴が届いた。
微かな悲鳴。
だが、京子の声と確信した綱吉は、来た道を急いで引き返した。
最近、巷を騒がす通り魔事件を思い出す。被害者は皆、明るい髪の色をした若い女性で、これと言った外傷は無いが前後の記憶障害と極度の貧血でしばらくは起き上がることが難しく入院を余儀なくされていた。また、その事件に乗じて暴行事件も起っていたため、京子を家の近くまで送ったというのに。
間に合って欲しい。
その一心で、駆け付けた綱吉が目にした光景は異様なものであった。
奇跡のように美しい白い面に漆黒のスーツ。瞳だけがランランと黄金色に輝き光を放つ闇の化身のような男性。
その腕に抱えられ、力なく頭を垂れた京子の焦点は合っておらず、首筋からは一筋の赤いモノがつたっていた。
住宅街でありながら、その美しくも幻想的な光景に目を奪われそうになるが、感じた違和感により直に意識を戻した。
京子の足元に転がる、ラッピングされた小さな箱は、今日綱吉がプレゼントした物であった。その例を言う為に、引き返してきたのだろう。だが、悔やんでる暇は無い。怖気づく心を叱咤して、声を張り上げる。
「京子ちゃんを、離せ」
その時点で、ようやく綱吉を認識したらしい相手は、唇を弧の形に釣り上げると、あっさり京子を手放した。
慌てて、京子に駆け寄ろうとした瞬間、綱吉は視界が歪むのを感じて意識を手放した。
- 2009/05/17/02:14
- [ Other ] OFF活動
輪廻~Preghiera per superare tempo~
ボンゴレ創世捏造話。
骸(初代霧)・初代ボンゴレⅠ世・Ⅱ世・アルコバレーノ中心。
全10話完結。
(アルコバレーノは初代の時に派生した設定となっています)
完結後オフにて加筆再録予定。
最終話は、サイトではリボツナ。再録ではムクツナにて完結予定。
- 2009/06/09/23:55
- [ Long ] 輪廻~Preghiera per superare tempo~
サム様から長髪コロツナリボ!!!
『長髪アルコバレーノ本』に参加して頂いた時に、頂いてしまったのです…!!
参加して頂いたお話の中の長髪コロと長髪リボとツナ…!!
和服が堪らんとです!着流しサイコー!!!!!!
見てください、この流し目!!
艶やかさ!!
ストイックな色気!!!!
はううぅぅぅwww。何時間でも見つめられますね!!
サム様、ありがとうございました!!!!!!
※転載等はお辞めください!
- 2009/10/01/00:30
- [ Present ] 長髪虹っ子部屋2!
2009暑中見舞い&残暑見舞いw
頂いたイラストのおかげで、夏は余計に
皆様、ありがとうございました!!!!!!
----------------------------------
「DOUMOU」のドウモウ様より!
爽やかな背景に可愛い、ツナとリボーン!
もう、ハアハアしますよね!!オレの嫁宣言したいくらいに…!!!
…だが、確実にリボーン先生に撃たれるだろうorz。(ツッ君は先生のよm)←
ドウモウさん、ありがとうございました!!!!
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「d&t」の風囲さかな様より!
こちらも可愛いツナとちっちゃい先生!
夏らしく甚平なのが可愛いです!!先生の頬が赤くなっているのがまた…!!
さかなさんありがとうございました!!
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「白店」のサム様から!
アルコズの夏休み!!可愛い!!みんな可愛い!!!!
さりげに、リボーン先生のセクハラと、スカルのハプニングは注目するところです(笑)。
…コロネロさんは自重した方が良いでしょ。色々とね!
サムさんありがとうございました!!
--------------------------
「Fang !」の猪鹿 蝶子さまより!
ツッ君!!お胸が見えてます!!!!!!
熱いのは解った!だから早く胸を隠してください!!そして、お腹チラも駄目ぇぇぇぇ!!!!!
エロイ!!エロイよ!!襲っちゃいたくなるよ!!
蝶子さん、ありがとうございました!!
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皆様、本当にありがとうございました!!!!!!
※転載等はお辞めください!
- 2009/10/01/00:40
- [ Present ] 頂き物
『綱吉くんの日常的非日常』ツナ総受け
※18才未満(高校生不可)は購入できませんので、ご注意ください。
[綱吉くんの日常的非日常:表紙サンプル]
背景注意!
※頭とおしりの軽い綱吉くんが色んな相手とにゃんにゃん(ばっかり)してたりケ○マ○○なんて言ってても大丈夫な方。海のように深く大空のように広い心の持ち主の方。表紙を手に取る勇気のある方のみご購入ください。
リボツナ根底。獄寺・集団・雲雀・リボーン、番外に10年後でザンザスとのエロばっかり本。
「獄寺隼人の場合」(冒頭)
今日も平穏な授業が終わり、ささやかな開放感に綱吉のクラスは皆が楽しげに放課後に思いをはせていた。
部活動に行く者、役員会が有る者、また友人と遊ぶ者。テスト期間にもまだ日数があるこの時期は、比較的自由に過ごす事ができる。
綱吉も、野球部の山本は部活に行ってしまうが、獄寺君が一緒に帰ってくれる。帰宅途中にどこかに寄るか、このまま帰っていつも通りに綱吉の家で遊ぶかしようと浮かれていた。
しかし、山本を部活に送り出し、獄寺と帰ろうとした時に、未だ教室にいた担任の教師に声をかけられる。
「沢田、お前今日は当番だろう。第二視聴覚室に教材を戻しといてくれ」
そう言われ、担任の足下を見ると最後の授業に使用した簡易スクリーンやスライド写真の機材が置かれていた。一人で持ち歩けない量ではないが、普段使われていない第二視聴覚室は教室からは遠く、少々骨の折れる作業で有る。
言うだけ行ってさっさと帰ってしまった教師にため息をつく。
仕方ない。獄寺君には先に帰って貰うか、少し待っていて貰うかと考えていたところで本人が元気良く申し出てくれた。
「十代目、お手伝いします!」
綱吉至上主義の獄寺の答えは半ば解っていたが、気遣いに嬉しく思い二人で教材を第二視聴覚室に運ぶ事となった。
***
「先輩達の場合」(冒頭)
『第二視聴覚室での事をバラされたくなければ放課後、一人で体育館裏の倉庫に来い』
そう書かれた手紙を受け取ったのは、今朝の下駄箱での事。
数日前に、思わぬアクシデントによって獄寺と関係してしまった綱吉だったが、あれ以来特に変化はなかった。多少獄寺の綱吉を見つめる視線に熱がだが、第二視聴覚室の事と言えば、獄寺との事に違いはないだろう。
相手が誰で、何の意図での呼び出しか解らなかったが、第二視聴覚室での出来事を見ていた人が居る事は間違いない。これ以上、人に知られたくなかった綱吉は、急いで手紙を隠すと一人で体育館裏の倉庫に行く決心をした。
***
・・・continues
- 2009/10/17/02:21
- [ Other ] OFF活動
『長髪アルコバレーノ本』長髪企画発行
裏表紙:碧実よしあき様
最強の赤ん坊(アルコバレーノ)達を長髪にしよう!という企画本。
参加者様総勢34名によるシリアス・ほのぼの・ギャグを網羅したイラスト・漫画・小説からなるアンソロジー。
※穐吉主催のため「虹×ツナ」「虹+ツナ」が多いです。
※レインボー箔を一部使用しているため 少々イメージが異なります。 |
|
■ノベルティー ・紙袋・ブックカバー (イベント開場限定配布) ・しおりイラスト: 空知カラ様 サム様 佐伯マル様 雪柳様 ※配布数に限りが有ります。 |
◇参加者様◇
+illustration+
『熊猫ぱんだ』あいら様 『軍國館』碧実よしあき様 『Automatic Liberty』Kotonoha Lin様
『hana-tunami』佳寿様 古泉様 『hell Link』 雲骸おとまる様 『Catalysta (カタリスタ)』重本キミヤ様
『グレーリング飯』佐渡葉葉様 『-35g.』椎木埼コウ様 『Burnetia(ブルネティア)』ショウ様 『ペ』スギ様
『射撃DRAGON』西野 鷹様 『ね ぇ』姉 ネエ様 『en』空知 カラ様 『ソラネジ』フジオカミズナ様
『soleil -ソレイユ-』雪柳様
+comic+
『クラリセージ』高裏 朝様 『雲と風と太陽と』佐伯マル様 『白店』サム様 月のクマ様
『DOUMOU』ドウモウ様 『hana-tunami』安井さとり様 『サトゥ家★の離れ部屋』横山ポトス様
+novel+
『コヨーテの叫び』旭様 『らぶごのみ』あやか様 『君が君であるために』盈月様 『d&t』風囲さかな様
『理想論』神無月紗羅様 『Stella Cascata』椿山莉乃様 『forte』長月実様 『人生墓場』墓守様
『彼岸』穂月様 『Rosa』萌黄様 主催:穐吉
- 2009/10/27/03:45
- [ Other ] OFF活動
一時凍結(お知らせ) ※追記
※本誌に初代霧出現により、内容を大幅に変更せざる負えなくなりました。
それに伴い、一時撤去&凍結させて頂きます。
発行は夏に延期させて頂きます。申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願い致します。(4/26追記)
- 2010/02/14/23:50
- [ Long ] 輪廻~Preghiera per superare tempo~
『HitoDeNasi no KoI』リボツナ
リボツナ。三十年後ぐらいのお話。
※リボーンと女性との軽い性表現がありますので、苦手な方はご注意下さい。
11代目は決意する。ボンゴレを、父をあの漆黒の男から護るために。
綱吉が引退した十年後に関わった五名(息子の11代目、末娘、リボーン、綱吉、綱吉の妻)の心情と顚末。
外見は母に似た十一代目であったが、性格は父に似て温厚であった。ただ、幼い頃よりマフィアとしての教育を受けて来た為、誰よりも報復の際は過激な行動を取る。
ボンゴレへの想い、かの父親であり先代の十代目への尊敬と愛情と、あの男への憎しみ。更には、そんな男の影響なくしては成り立ち得ない現状に、決意したのだ。
あの男をボンゴレから排除して、その存在と影響を除き去る。
父の教師でもあった男の影響はボンゴレを受け継いだ時には既に内部にまで浸透していた。
むろん、自身ですら。
始めはあの男の存在感の為に、懸案の着手すら難しかったが守護者達の助けもあり、幹部や同盟諸々の確約を取り付けることが出来た。長年の膿を取り除くため着々と準備を進め、既に変革を行うだけの影響力と力量は手に入れている。もう、自分はあの男から全てを護ることができるのだ。
ボンゴレも、父も。
その為の痛みは、覚悟できている。最大の難関は、提示した餌に男が納得するかであった。
“ボンゴレのモノからどれでも一つだけ、好きなモノを”
この十年あの男と父の接触は一度も無く、引退した父はボンゴレの者では無い。そして父との親交の穴を埋めるかのように、末の妹が何よりも大切にされてきたことは周知の事実だ。今のボンゴレであの男が欲しがりそうなモノは、父に良く似た外見の末妹だけであった。
父へ向けられた、男の狂気を目の当たりにしてきた故に一抹の不安は有った。だが、逢わなくなって十年だ。そして、いつの頃からか男がボンゴレを憎み離反したがっていた事を自分だけは超直感によって知っていた。今までは、父より託されたボンゴレと次代を支える必要があった。だが、男が居なくともボンゴレは安泰だと知れば、指令を受ける勝算は有る。
父より受け継いだその直感を頼りに、十一代目は男の到着を待つ。
「あいつを連れて、何処へなりとも行くがいい。呪われたアルコバレーノ」
- 2010/04/26/14:35
- [ Other ] OFF活動
穂月さんから頂き亜mした
Primavera
若々しい緑と色鮮やかな花々が春の息吹を感じさせるボンゴレの庭園に、一際目を惹く薄紅色。
風に揺られてひらひらと花弁を揺らせながら、咲き誇る満開の桜は、綱吉がイタリアに移ってすぐ無理を言って日本から取り寄せたものだった。
イタリアの土に馴染むかどうか分からないと庭師に言われていた桜は、当初の懸念を物ともせず順調に年輪を重ね、今では見事な花を付けて、この季節は庭でお花見パーティを開くのがボンゴレの恒例行事になっている。
澄み切った青空の下、ブルーシートに腰を下ろして楽しげに酒や料理に舌鼓を打つファミリー達の姿を眺めて日本にいるみたいだ、と綱吉は目を細めた。
目一杯枝を広げて春を告げる桜を見上げて仄かにワイン色の息を吐く。
慣れない土地で必死に根を張り命を繋ぎ、花を咲かせる桜の木に綱吉は自分を投影していた。
駄目かもしれないと言われていた桜も、今ではこのボンゴレの春の庭には欠かせない存在になっている。
イタリア、そしてボンゴレに日本の桜が受け入れられたことが綱吉は自分のことのように嬉しくて、つい口許が緩んでしまう。
「顔がだらしねぇぞ、ツナ。」
花見にぴったりな美しい色合いのロゼワインと賑やかな周りの雰囲気も手伝って、ふわふわとした気分だった綱吉に愉悦の滲んだ声が掛けられる。振り返れば、黒衣の集団にあって尚、鮮烈な印象を放つ漆黒の男が少し離れた所に佇んでいた。
「リボーン……。」
時折吹く風に飛ばされないようにか、ボルサリーノを目深に被り、鍔を押さえながらリボーンがゆっくりと綱吉の元へと歩いてくる。
青空と新緑を背に近づくリボーンに白にも見える薄紅色の桜がひらひらと降り注いでいた。
名を呟くと、俯き加減だった顔を上げ、艶やかな笑みを乗せて綱吉を見つめたリボーンに思わず見惚れてしまう。煩いくらいだった周りの喧騒が耳に届かなくなり、この場に二人きりのように感じられる。
リボーンが目の前までやって来ても、綱吉はかける言葉を見つけられなかった。
言葉なく、静かに二人の視線が絡み合う。
水の中にいるような息苦しさに、綱吉は知らず息を漏らした。
その瞬間、ざあっと大きく桜が撓り、舞い散る花弁が二人の周りを覆い尽くす。
桜色の洪水に思わず瞳を閉じた綱吉は、次いで口唇に感じたひやりとした感触にビクリと身体を震わせた。
薄く開いた隙間から入り込んだ熱が、あっという間に綱吉の心を絡め取って蕩けさせる。
堪らず漏れた声に満足したように、最後にわざとらしく音を立てて離れていくのを恨めしく思いながら綱吉が瞳を開けると、リボーンが間近で悪戯な笑みを湛えていた。
「一仕事終えた優秀なマーキュリーに褒美をくれてもいいだろう?」
「俺をヴィーナスだとでも言うつもり?」
頬を染めて不貞腐れたような顔をする綱吉に、リボーンは今度こそ声を上げて楽しげに笑った。
重なるようにわっと上がったファミリー達の喚声に、現実に引き戻された綱吉が仕方ないといった表情を浮かべる。グラスに注がれたワインを口に含んで、もう一度空を仰ぎ見た。
目の醒める様な蒼に、誇らしげに咲く仄かに紫がかった薄紅色がとても綺麗で、じわりと綱吉の視界が滲む。無言で頭に乗せられたボルサリーノから伝わる温もりが更に目頭を熱くさせて、「酔っ払いツナ」と呟いたリボーンの冷たい指先が綱吉の火照った頬を優しく拭った。
- 2010/09/14/10:03
- Novel
穂月さんから頂きました!
・・・が、数ヶ月自分一人で楽しんでいたという(笑)。
二人の雰囲気が素敵なのです!お花見なのです!!
素敵空間が堪能できるのです!!!!
Primavera
若々しい緑と色鮮やかな花々が春の息吹を感じさせるボンゴレの庭園に、一際目を惹く薄紅色。
風に揺られてひらひらと花弁を揺らせながら、咲き誇る満開の桜は、綱吉がイタリアに移ってすぐ無理を言って日本から取り寄せたものだった。
イタリアの土に馴染むかどうか分からないと庭師に言われていた桜は、当初の懸念を物ともせず順調に年輪を重ね、今では見事な花を付けて、この季節は庭でお花見パーティを開くのがボンゴレの恒例行事になっている。
澄み切った青空の下、ブルーシートに腰を下ろして楽しげに酒や料理に舌鼓を打つファミリー達の姿を眺めて日本にいるみたいだ、と綱吉は目を細めた。
目一杯枝を広げて春を告げる桜を見上げて仄かにワイン色の息を吐く。
慣れない土地で必死に根を張り命を繋ぎ、花を咲かせる桜の木に綱吉は自分を投影していた。
駄目かもしれないと言われていた桜も、今ではこのボンゴレの春の庭には欠かせない存在になっている。
イタリア、そしてボンゴレに日本の桜が受け入れられたことが綱吉は自分のことのように嬉しくて、つい口許が緩んでしまう。
「顔がだらしねぇぞ、ツナ。」
花見にぴったりな美しい色合いのロゼワインと賑やかな周りの雰囲気も手伝って、ふわふわとした気分だった綱吉に愉悦の滲んだ声が掛けられる。振り返れば、黒衣の集団にあって尚、鮮烈な印象を放つ漆黒の男が少し離れた所に佇んでいた。
「リボーン……。」
時折吹く風に飛ばされないようにか、ボルサリーノを目深に被り、鍔を押さえながらリボーンがゆっくりと綱吉の元へと歩いてくる。
青空と新緑を背に近づくリボーンに白にも見える薄紅色の桜がひらひらと降り注いでいた。
名を呟くと、俯き加減だった顔を上げ、艶やかな笑みを乗せて綱吉を見つめたリボーンに思わず見惚れてしまう。煩いくらいだった周りの喧騒が耳に届かなくなり、この場に二人きりのように感じられる。
リボーンが目の前までやって来ても、綱吉はかける言葉を見つけられなかった。
言葉なく、静かに二人の視線が絡み合う。
水の中にいるような息苦しさに、綱吉は知らず息を漏らした。
その瞬間、ざあっと大きく桜が撓り、舞い散る花弁が二人の周りを覆い尽くす。
桜色の洪水に思わず瞳を閉じた綱吉は、次いで口唇に感じたひやりとした感触にビクリと身体を震わせた。
薄く開いた隙間から入り込んだ熱が、あっという間に綱吉の心を絡め取って蕩けさせる。
堪らず漏れた声に満足したように、最後にわざとらしく音を立てて離れていくのを恨めしく思いながら綱吉が瞳を開けると、リボーンが間近で悪戯な笑みを湛えていた。
「一仕事終えた優秀なマーキュリーに褒美をくれてもいいだろう?」
「俺をヴィーナスだとでも言うつもり?」
頬を染めて不貞腐れたような顔をする綱吉に、リボーンは今度こそ声を上げて楽しげに笑った。
重なるようにわっと上がったファミリー達の喚声に、現実に引き戻された綱吉が仕方ないといった表情を浮かべる。グラスに注がれたワインを口に含んで、もう一度空を仰ぎ見た。
目の醒める様な蒼に、誇らしげに咲く仄かに紫がかった薄紅色がとても綺麗で、じわりと綱吉の視界が滲む。無言で頭に乗せられたボルサリーノから伝わる温もりが更に目頭を熱くさせて、「酔っ払いツナ」と呟いたリボーンの冷たい指先が綱吉の火照った頬を優しく拭った。
- 2010/09/14/23:03
- [ Present ] 頂き物
2009年
- 2010/09/15/06:17
- [ Other ] illustration
『刺青師Ver.Mukuro and Hibari』ムクツナ ヒバツナ
表紙イラスト:高裏朝さま(クラリセージ)
※18才未満(高校生不可)は購入できませんので、ご注意ください。
江戸の町が舞台の、某文学作品『刺青』パラレル。
刺青師・六道骸
彼には宿願があった。理想の相手に魂を込めた刺青を彫り込むこと。そして出逢う、淡い瞳と髪質の理想の青年に。
任侠者・雲雀恭弥
雲雀は新しく町にやってきてひっそりと暮らす青年・綱吉の気に掛けていた。彼との距離が縮まる内に綱吉が背負う物が見えてきて…。
[刺青師 六道骸]
丁度、四年目の暑い夏の日のこと。
少なくなってきた顔料を買いに人通りの多い日本橋へ出た時のことであった。
目当ての顔料を得て店先をでた矢先、少しばかり強い風が吹いて向かいの店の前を通る、辻(つじ)駕籠(かご)の簾(すだれ)がハラリと捲(まく)れた。
着物から覗く白い肌に、色素の薄い髪と瞳。どこか遠くを見るようでその実、意志の隠(こも)った眼差しに背筋が粟立(あわだ)つ。
ほんの一瞬の邂逅。
彼にとってはそれだけで充分であった。常人よりも見通す右の赤い眼(まなこ)が、艶めかしくも白い肌に貝殻のような爪の光沢、柔らかなで軽い髪質に鳶色の濡れたようにきらめく目の力強さを見抜いていた。
この者こそが永年(ながねん)の宿願の相手だと解(わか)った。
それまで漠然と、だがしかし確とあった理想の相手が血肉を持った瞬間であった。
少年のように幼い顔付きをしていたが、眼差しから彼がそれなりの青年と呼んで差し障りのない年齢であるとわかる。美しい肌だけでなく、蜂蜜のように甘い容貌に相反する眼(まなこ)。彼が在るべき姿はこの様な場所、この様な居(い)姿(すがた)では無い。
純粋無垢な菩薩の顔をして、美しい爪で阿修羅のように男の身体を引き裂き、遊女のような細い足でその軀(むくろ)を踏みつける。
瞬く間にその光景を思い浮かび歓喜に満たされた。
ここで逃してなるものかと、直ぐさま駕籠の後を追うが人混みの多さに阻まれ適わなかった。
幾日も同じ場所へ赴き、更に日本橋の商屋街を渡り歩いたが再び出遭(であ)うことはなかった。
落胆しつつも諦める事は出来ずに、日々が過ぎていった。
そうして夏も終わり、秋の気配の訪れを感じるようになってきたある日の事であった。
彼が深川佐賀町の家居(いえ)にて暇をしていた時のことであった。夏の相手が忘れられずに誰の肌へも針を刺すことが出来ず、探す手立てもとうに費(つい)え日がな一日想い暮らしていた日の事。
一人の少年が六道の下を訪れた。
それは濃紺の呉服屋のお仕着せを着た、馴染みであった芸妓からの遣(つか)いであった。
[任侠者 雲雀恭弥]
その日の見回りを終え、雲雀が件の居酒屋に入ったのは暮れ六ツ(午後七時)の事であった。
もうそろそろ店を閉める時分であったが、雲雀の顔を見た見知った店主は何も言わずに酒と肴(さかな)を用意した。居酒屋と言えども、朝から営業しているため夜も早い。夜は蝋と油で明かりを灯すため、経費を浮かせるために早めに閉める意味があるのだろう。
蝋燭と吊(つる)し行灯(あんどん)が照らしてもなお薄暗い店内であったが、盛り時を過ぎたにしては些(いささ)か客が多かった。
普段なら酒と食事を終え、多くの者が住まいに帰るか遊びに繰り出すかしている時分である。公認遊郭である吉原は遠いが、非公認の岡場所は近隣にもある。
そういった色気のある話とは別に、新入りという者は身近な金の掛からない娯楽と話の種であった。そんな大概(たいがい)の客の視線を追えば、そこに一人の青年が居た。
「ツナ」と呼ばれるその青年は淡い色の髪に白い肌をしていた。別段美しいという訳でも無いが、珍しい色合いと男にしては細い身体が人目を引いた。
大店(おおだな)にでも仕えた事があるのか、丁重な物腰に田舎では滅多に見かけない良さがあった。袖(そで)を捲りくいと顎を上げる仕草にほんのり色香が漂(ただよ)い、なるほど噂になる訳だと納得する。
それだけで在ったのならば捨てて置いたのだが、店主の指示で酒と肴を持ってきた彼の瞳を見た瞬間に気に入った。
誰も側に寄せない孤独な目をしていたのだ。
その表情には甘さは一切無く、今にも溢(こぼ)れそうなそうな何かを内包して張り詰めさせていた。それが細い肢体(したい)と相まって男達の欲を刺激しているのだろう。
流行りの水茶屋とは違い、店主が彼自身を売り物とするような事は無いだろうが、間違いが起こって彼が傷つけられないとは限らない。
聞けばこの二階に仮住まいとの事であったため、柄にもなく親切心を起こした。
だが、部屋が空いているから来ればいいと言えば迷惑を掛けると断られ、機嫌を損ねた雲雀にトンファーを突きつけられても固辞した。
その心意気は買うが、雲雀の損ねた気分を浮上させる程のものではなかった。残りの酒を水のように煽(あお)り店を出た雲雀の後ろでは彼をたしなめる声が聞こえたが、諾(だく)と答える気配はついぞ無かった。
…続く
- 2010/10/07/12:07
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